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憲昭からの発信

憲昭からの発信 − 寄稿文

【04.11.11】『ムネオハウス』から2年9ヶ月 自浄能力ない政府名タイ

「名古屋タイムス」『政論紙上バトル 愛知の国会議員が斬る』
愛知選出の若手・中堅国会議員による連載コラム
2004年11月11日


 東京地裁は、鈴木宗男被告に対して懲役2年、追徴金1100万円の実刑判決を言い渡しました。八木裁判長は、あっせん収賄、受託収賄、政治資金規正法違反、議院証言法違反の4罪をすべて認定し、「国民の信頼を裏切ったばかりか、不利な証言をした関係者をひぼうするなど反省の情は皆無」と厳しく指摘しました。
  私は、2年9ヶ月前におこなったムネオハウス追及をふり返ると、感慨深いものを覚えます。ムネオ事件を最初にとりあげたのは、2002年2月13日の予算委員会でした。北方4島支援事業を食い物にしていた鈴木宗男議員(当時)の「ムネオハウス」問題をとりあげたとき、大きな反響を呼びました。めずらしく、テレビのワイドショーに何度も招かれました。
 それは、党の国会対策委員会で追及チームをつくり、北海道の党組織の支援もいただいた成果でした。その1週間後の2月20日、参考人質疑の日の朝、外務省とのやりとりを期した内部文書が速達で飛び込んできました。これを鈴木議員に突きつけたことで、彼は窮地に追い込まれたのです。ムネオ事件は、国民の税金を使った事業を食い物にする、政官業癒着の縮図そのものでした。国会では、参考人質疑や証人喚問を行い、その政治的道義的責任を追及したことを踏まえて検察が動いたのです。こんなことは、かつてはほとんどなかったことです。その意味で、あのときの国会は大きな役割を果たしたと言えます。
  ところが、政府・与党には、その後もこの「ムネオ型政治」を払しょくする自浄能力がまったくありませんでした。たとえば、日本歯科医師会の政治団体である日歯連(歯科医師会連盟)事件でも、真相究明の証人喚問を野党側が要求しているのに、与党はガンとして受け入れません。「くさいものにふたを」の姿勢です。それどころか、私がとくに注意を喚起したいのは、大がかりな「政治買収」が進んでいることです。
  日本経団連が、消費税増税や法人税減税など、自分たちに都合のいい政策を実現するため、組織的な献金を再開し、自民党も民主党も献金を求めているからです。――財界が政治を“丸抱え”しようとしているわけです。企業・団体献金を受け取らず、その禁止を正面から掲げる日本共産党が、政官業癒着を絶ちきることのできるただひとつの党だということが、いよいよハッキリしてきたと自負しています。

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