憲昭からの発信
憲昭からの発信 − 寄稿文
【04.08.05】日歯連ヤミ献金――橋本派会長の辞任で済ますのか?名タイ
「名古屋タイムス」『政論紙上バトル 愛知の国会議員が斬る』
愛知選出の若手・中堅国会議員による連載コラム
2004年8月5日
日歯連から1億円のウラ金を受け取った自民党橋本派(平成研究会)の橋本会長は、こう言いました。――「報道機関がこれだけ書いているのだから、おそらくそれだけのことがあったのだと思う」「これ以上は、いくら考えても出てこない」……これは、他人事のように言い方ではないでしょうか。
しかし、これはあまりにも不自然です。じっさい橋本氏自身、「1億の小切手をもらったとすれば、覚えていないことの方が不自然だが……」などと、自分で言っていたではないですか。
橋本派の年間の収入は4億円です。その4分の1にあたる1億円も受け取ってウラに隠しておいて「記憶がない」などと言っても、いったいだれが信用するでしょうか。
日歯連の臼田容疑者が裏金を渡したと検察に話したので、橋本氏が受領を否定できなくなって、政治資金報告書に記載することを忘れていたことにしたのです。
橋本氏は、派閥会長の辞任と派閥からの離脱を明らかにしました。これは、いったい何の責任をとったのでしょうか。受け取ったことを認めて責任をとったのではありません。「記憶がない」と言いながら辞めたのですから、その理由はいったい何なのか、まともな説明がありません。
それに、派閥を辞めたからといって、国民から見れば責任を取ったことにもなりません。離党でも除名でもないですし、ましてや議員辞職でもないのです。こんな派閥レベルの話では、ケジメにもなりません。
愛知では吉田幸弘容疑者が、日歯連の資金を買収資金としてばらまいていたことが明らかになり、本人をはじめ関係者が逮捕されました。この資金の流れも全面的に究明しなければなりません。関係した県議・市議議員の辞職は当然です。
自民党は、みずからすすんで、これら事件の真相を明らかにすることこそ、求められているのではないでしょうか。それは、自民党総裁の小泉首相自身につきつけられた課題です。
国会は、橋本氏などを参考人として招致するなど、事件の真相を全面的に明らかにする責任があります。しかし与党によって会期はわずか8日間(8月6日まで)とされ、真相にフタをしようとしています。きちんとした審議をおこない責任を果たせ!。――この声を国会に集中しようではありませんか。