憲昭からの発信
憲昭からの発信 − 寄稿文
【04.02.12】大量破壊兵器がなかった以上 戦争は正当化できぬ名タイ
「名古屋タイムス」『政論紙上バトル 愛知の国会議員が斬る』
愛知選出の若手・中堅国会議員による連載コラム
2004年2月12日
アメリカのブッシュ大統領は、イラクの大量破壊兵器の脅威を口実にイラクへの先制攻撃を指示しながら、それが発見されないとなると「私も知りたいんだ」などと人ごとのように述べるしまつです。
日本の小泉首相は、「読者百万人」と豪語するメールマガジンで、繰り返しイラクの大量破壊兵器「保有」を断定し、それをイラク戦争支持の最大の理由にしました。
公明党の神崎代表も「イラク問題の本質」は、イラクに大量破壊兵器が「保有」されていることだと断言しました。
ところが日本共産党の追及に、小泉首相は「未解決だということは事実」(1月26日、衆院予算委員会)などと、保有「断定」発言を事実上撤回せざるをえませんでした。
こうなった以上、自民党も公明党も、根本的に反省すべきでしょう。
ブッシュ米大統領はどうでしょう。
追い込まれたあげく、大量破壊兵器製造の「意図、科学者、技術、必要な基盤」を持ち、大量破壊兵器で武装する「意図」をもっていたフセイン政権を打倒したのだから「米国はイラクで良いことをしたのだ」と、戦争を正当化したのです。
もしも、このようなことが通用するならどうなるでしょう。
大量破壊兵器製造の「意図、科学者、技術、必要な基盤」を持ち、大量破壊兵器で政権を武装する「意図」を持ち、広島や長崎などで同兵器を使用した「記録」がある国こそ、アメリカではありませんか。アメリカが大量破壊兵器を保有・開発していることを全世界が知っています。
ブッシュ大統領のいう通りの“戦争口実”が成り立つとすれば、同じ理由でアメリカが攻撃されても、ブッシュ大統領は何の文句も言えなくなるではありませんか。