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第396号☆10月30日 国会に奇妙な空気が漂って…
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日本共産党 衆議院議員 佐々木憲昭の
*--*--*--* 憲 昭 e た よ り *--*--*--* 2010/10/30 第396号
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◇◆本人がつづる今週の一言◆◇
メルマガ読者の皆さん、こんばんは。佐々木憲昭です。
“寒くなった”と思っていたところに、台風の接近です。風雨が激しくなっていますので、十分に気をつけましょう。――今年は、例年に比べて台風が少なく、時期も遅くなっているようですね。ふつう、台風が日本に上陸する数は、8月に次いで9月が多いようです。台風が来るのは早いときで5月、遅いときでも11月の頭までなのだそうです。
ただ、私の体験では、寒い12月のはじめに、日本に台風が来たことがありました。1990年代はじめのころです。そのときは、冬なのに、急にナマ暖かく湿った空気が街のなかに広がって、なんとも居心地の悪い感じがしたものです。
今週、国会に奇妙な空気が漂ってきました。……補正予算案の審議をどうに進めるかをめぐって、与野党の対立が次第に激化する様相を見せはじめているのですが、まだ決定的な対立にまでは至らない、そんな感じなのです。
民主党は、この臨時国会の国会運営については、めずらしく“腫れ物に触る”ような慎重な対応をしています。それでいながら、小沢氏や鳩山氏の「政治とカネ」に関する野党側の要求に対してきちんとした対応を決めない“曖昧な”状態が続いているのです。しかし、補正予算案の国会通過日程だけは、強引に押し切ろうとしているのですから、なかなか先の見通しがたちません。――ある国会職員が言ってました。「55年体制の時は先が見えたのに。いまはまったく分からなくなった」と。……確かに昔の国会では、表むきは対立する格好をみせながら、いつのまにか裏で自民党と社会党が手を結んでいた、というようなことがしばしばあったようです。国会職員からすると、「裏」が分かれば今後どうなるかは容易に想定できたのでしょう。
この国会で、民主党が煮え切らない問題は、ふたつあります。
ひとつは小沢問題です。野党はこぞって(社民以外)「証人喚問」を要求しているのですが、これに民主党が応ずるのか拒否するのか、まったく態度が決まっていないのです。報道によると、民主党の岡田幹事長が小沢氏に会いたいと言いながら一度も会えない状態が続いていると言われています。ウソをつけば偽証罪に問われる「証人喚問」を受けるのか、それとも拒否するのか、あるいは、疑惑を持たれた政治家の駆け込み寺とも言われる「政倫審」に出るのか、それとも拒否するのか。――民主党として、態度をまったく明らかにしていません。「ヘビの生殺し」状態が続いているのです。
もうひとつは、鳩山氏の資料提出問題です。鳩山氏は国会の答弁のなかで、自らの政治資金に関する資料について、「いま検察にわたっているので手元にない。調べが終わって返してもらったら国会に提出する」と言っていました。ところが、終わって資料が戻っても、国会提出を拒否し続けているのです。野党側は「約束違反ではないか」と批判しています。
さらに、最近になって「手元にない」と言っていた資料について「弁護士がコピーして持っていた」とマスコミが報道しました。この点を確かめるよう野党がこぞって要求したところ、民主党の鉢呂国対委員長は「本人と事務所に問い合わせたが“知らない”と言っていた」と野党に伝えてきたのです。肝心の弁護士に確かめてもいない。…この対応には、あきれてしまいました。
議院運営委員会理事会では、この二つの問題で民主党が曖昧な態度をとり続けていながら、補正予算案の審議に入ろうとしています。――野党としては、そんなやり方は認められないと主張し、与野党間で激論が交わされました。しかし昨日、与党と川端議運委員長が「月曜日から審議入りする」という日程を強行したのです。野党側は、これに抗議して退席しました。
このような状況下で、補正予算案の審議が始まります。――臨時国会は、来週から緊迫の度が一段と高まることになります。
◇◆今週の「奮戦記」より◆
民主党が“自粛”していた公共事業受注企業の献金を受け入れ
(「奮戦記」10月28日付より)
民主党が、今年に入って自粛していた企業団体献金の一部を受け取ることを決めたことに対して、多くの国民は批判の声を上げています。
昨年の総選挙で、民主党は「企業・団体献金の禁止」を公約に掲げました。小沢氏の政治資金規正法違反事件で、国民の厳しい非難をあびたからです。そのため、民主党は総選挙の「マニフェスト(政権公約)」で禁止を公約し、当面の措置として公共事業を1億円以上を受注している企業からの献金は受け取らないと決めました。さらに、今年1月以降は、受注額1億円未満の企業からの献金も受け取らないとしていました。
今回の解禁は、受注額1億円未満の企業からも全面的に受け取ることにしたものです。これは、企業・団体献金の禁止から容認への根本的な転換です。献金を出す側である日本経団連の米倉弘昌会長が、さっそくこれを歓迎し「献金は社会的責任の一つ」とのべました。とんでもないことです。
政治献金は、ほんらい主権者である国民の参政権のひとつですが、企業は社会的存在であっても、選挙権を持っておらず有権者ではないので献金の主体とはなりえません。営利目的の企業が献金するのは、利益を増やすためであり、その献金はワイロ性を持つものとなります。ほんとうに「クリーン」な政治を目標にするなら、企業・団体献金の禁止をただちに実施すべきではないでしょうか。
日本共産党は企業・団体献金の全面禁止を主張するだけでなく、一円の企業・団体献金も受け取っていません。その気になりさえすればすぐできるのに、いったん受け取りを “自粛”した献金さえ再開するというのは、あいた口がふさがりません。
≪毎日の奮戦記はこちらから≫
【10.10.30】小沢氏の国会招致――民主党は何をやっているのか
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/101030-190611.html
【10.10.29】衆院議運委理事会で、与党が補正予算案の審議入りを決定
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/101029-225016.html
【10.10.28】民主党が“自粛”していた公共事業受注企業の献金を受け入れ
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/101028-210809.html
【10.10.27】1億円以上の報酬を受け取っている銀行役員が15人も!
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【10.10.26】財金委で質問――法人税減税より内部留保の還流を
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【10.10.25】財務金融委と倫理選挙特別委の理事会に出席
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【10.10.24】法人税を減税しても株主配当と内部留保にまわるだけ
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【10.10.23】大企業ほどひどい非正規雇用を“使い捨て”
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/101023-232248.html
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