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第176号☆9月15日 議事堂の中は“嵐の前の静けさ”?!

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日本共産党 衆議院議員 佐々木憲昭の
.。oO○.。o○ 憲 昭 e た よ り ○Oo。..○o。. 2006/9/15 第176号
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◇◆"今週の憲昭さん"◆◇

 メルマガ読者の皆さん、こんばんは。佐々木憲昭です。

 国会議事堂の中は、“嵐の前の静けさ”とでもいうような静かな雰囲気がただよっています。……しかし自民党国会議員の8割近い圧倒的支持を集めている安倍晋三官房長官が、得意満面の笑みを浮かべながらマスコミに露出。こんななか、竹中大臣が議員を辞めると言ったり、「安倍政権の閣僚名簿」が憶測で報道される事態となっています。

 安倍さんは、いったい何をやろうとしているのでしょうか。――自民党総裁選挙で掲げた「美しい国、日本」という「政権公約」は、表と裏の表紙を除くとわずか2ページ。他の2人の総裁候補が、分厚い「公約」を掲げたのと比べて大きな対照をなしており、その発言は“あいまい”で明確さに欠けています。
 しかし、改憲、民活、「経済成長」、「イノベーション」――政策の骨格だけは、はっきりと浮かび上がっています。――「新しい憲法の制定」を「5年以内」に実現する、過去の侵略戦争と植民地支配についての「村山談話」に示された歴史認識を根本的に覆す。経済政策では、「構造改革」を継続すると言いながら、大企業中心の「経済成長」のために政策手段を動員するとか、官邸による強力なリーダーシップの確立を唱えています。

 これらは、安倍氏の個人的な発想から出たものでしょうか。安倍氏よりも一歩先んじて“財界総理”におさまった日本経団連会長の御手洗冨士夫氏は、2006年8月、日本記者クラブで「“希望の国”を目指して」と題する講演をおこないました。――「『骨太の方針2006』が閣議決定されましたが、そのなかには、党主導でまとめられた歳出削減計画が盛り込まれております。私の記憶する限り、自民党が歳出のカットを主導するといったことは、これまでにはございませんでした」。……与党・自民党が財界言いなりに変わったことを、御手洗氏はこのように賛美しているのです。

 さらに「現在、経団連では、政党の政策評価を実施するとともに、それを参考に政党に寄付を行うよう、会員企業に呼びかけております。……経団連は、政策提言を行うとともに、政策本位の政治に協力することによって、日本社会のイノベートに貢献していく所存であります」と。ここでいう「政策本位」とは、日本経団連の「政策提言」実現のことです。――これは、経団連の言いなりになれば、たんまり政治献金を出しましょうという「政策買収」の宣言にほかなりません。

 御手洗氏の「希望の国」を安倍首相の「美しい国」に置き換え、日本経団連の「政策提言」を安倍内閣の「基本方針」に置き換えれば、安倍内閣の政策はすべて完成します。表面的に安倍氏の政策が“あいまい”に見えたのは、すでにそのウラで財界が“詳細で体系的な政策”を準備していたからではないでしょうか。
 「強い首相官邸」の背後で、内閣を事実上動かしているのは日本経団連だったのです。いま、政治を語るときの着眼点は「財界支配」です。しかし、新自由主義にもとづくその政策は、保守層を含む広範な国民とのあいだで新たな対立をつくりだすことになるでしょう。――さぁ、いよいよ臨時国会です。しっかりと準備しなければなりません。

◇◆"連日、本人がつづる"今週の「奮戦記」◆◇

 ●2年後に消費税大増税―政府税調会長談話
                   (9月13日付「奮戦記」より)

 やっぱりそうだったか! これが率直な感想です。政府税制調査会の石弘光会長が、「今後の税制改革についての議論に向けて」とする談話を発表し、基礎年金の国庫負担引き上げを口実に、2009年度から消費税を引き上げることを明らかにしたからです。
 これは、完全に安倍晋三官房長官の考え方と軌を一にしています。安倍氏は、「おそらく来年の秋から始まる税の議論のなかで本格的な議論が行われるだろう」とのべ、参議院選挙の終わった「来年の秋」から「抜本的な税制改革」の議論をしたうえで、消費税引き上げ法案を、再来年2008年度の通常国会に提案するという考えを明らかにしているからです。
 政府税調は、昨年「サラリーマン増税」を打ち出したとして、与党からもさんざんたたかれた経緯があるため、予定されていた「中期答申」の決定をやめたそうです。今の政府税調の委員の任期は、10月5日までです。通常は、任期中に答申を出すのですが、「消費税増税」を答申したと受け止められるのを「おそれて」取りやめたというのです。
 しかし、一連の動きを見ていると、安倍さんも政府税調の石会長も、参議院選挙が終わった来年の秋に消費税増税を決め、再来年の通常国会にその法案を提出するというスケジュールでは、完全に一致しているのです。政府税調が「中期答申」を出さず「会長談話」としたこと、安倍さんが「どの国会ということについてはそのときの政治判断だ」などと煙幕をはっていること。――これらは、参議院選挙で国民が猛反発をすることを恐れた、国民だましであることは明らかです。
 それならば、消費税増税反対のたたかいを大いに盛り上げ、参議院選挙で大増税勢力に痛打をあびせなければなりません。

≪毎日の奮戦記はこちらから≫
 【2006.09.15】●「全税関労働組合」第69回大会で連帯のご挨拶
  → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/data1/060915-221834.html
 【2006.09.14】●サラ金が「命を担保」に貸し付け―これが許されるか!
  → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/data1/060914-224040.html
 【2006.09.13】●2年後に消費税大増税―政府税調会長談話のウラで
  → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/data1/060913-202656.html
 【2006.09.12】●貯蓄ゼロ世帯が急増―その原因は、いったいどこに?
  → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/data1/060912-221822.html
 【2006.09.11】●党国会議員団勉強会で“安倍政権”との論戦を議論
  → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/data1/060911-230029.html
 【2006.09.10】●名古屋市身体障害者福祉大会でも負担増に批判!
  → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/data1/060910-211325.html
 【2006.09.09】●三重県伊勢市の日本共産党演説会でお話ししました
  → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/data1/060909-224816.html

◎「憲昭eたより」のバックナンバーはこちらでご覧いただけます。
  → http://www.sasaki-kensho.jp/mm/article/back_index.html

◎「憲昭eたより」の次号は、9月22日(金)発行予定です。

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   佐々木憲昭WebSite: http://www.sasaki-kensho.jp
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