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第92号☆4月29日 公平・公正な証券市場のルールを求めて質問
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日本共産党 衆議院議員 佐々木憲昭の
+:+:+:+:+ 憲 昭 e た よ り +:+:+:+:+ 2005/4/29 第92号
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◇◆秘書が語る"今週の憲昭さん"◆◇
メルマガ読者の皆さんこんばんは。今日から長めの連休に入った方もいらっしゃるでしょうが、いかがお過ごしですか。
休日と言えば、今月、自民党・公明党に民主党が加わって、4月29日の祝日の名称を「みどりの日」から「昭和の日」に変える法案が可決されたことをご存じですか?
このように天皇を特別扱いすることは、憲法の基本理念である国民主権に反することですし、中国や韓国との関係が悪化している時ですから火に油をそそぐようなことにもなりかねません。日本共産党はこの法案に反対しました。
さて、今週の憲昭さんは、先週20日の財務金融委員会に続きいて連続して質問をおこないました。テーマは、大阪証券取引所(大証)にかかわる情報漏洩問題や村上ファンドによる株買占め問題です。26日、27日の財務金融委員会で質問しました。どちらの問題も、公正・公平な取引が求められる証券市場の番人(自主規制機関)としての取引所の基盤を揺るがす問題です。
大証の情報漏洩問題は、3月16日に起こりました。その日の市場が閉まる間際の15時05分、大証が通期の業績予想と期末配当予想の修正を発表する中で、これまでの予想配当3千円を6千円にするという大幅な増配計画が明かされました。
投資家にすれば、予想配当が倍になるのですから大証の株式は「買い」となります。事実、翌日の株式市場では、大証株は2万1千円上昇して42万8千円になりました。しかし驚いたことに、配当情報が公開された16日、市場が終わる間際、たった30分の間に、株価が2万3千円も急上昇していたのです。
なぜでしょうか。16日の14時37分、なんと読売新聞が配当情報をインターネットで配信し、たまたまそれを見ていた投資家がいっせいに大証株の買い注文をしたからです。つまり、情報開示の28分前に情報漏洩があったのです。市場を監視するべき大阪証券取引所自身でおこった情報漏洩ですから重大です。
憲昭さんが20日の奮戦記で書いているように、西武鉄道の有価証券報告書の虚偽記載問題やカネボウの粉飾決算事件などへの反省として、証券市場の信頼回復への改善が始まったばかりです。
各証券取引所は、上場企業に対して、開示情報が正確なことや情報がゆがめられないように社内のコンプライアンス(法令遵守)体制が確立していることを示した誓約書の提出を義務化しまた。これを決めた大阪証券取引所自身が、情報漏洩をおこしたのですから、証券市場の信頼回復への一歩は大きく後退です。
26日の委員会では、参考人質疑がありました。憲昭さんの質問に対し、日本証券業協会の越田弘志会長は、「事実だとすれば非常に遺憾である」、東京証券取引所の鶴島琢夫社長は「ご指摘はもっともだ。東証ではそのようなことが憲昭さんは、責任者である大阪証券取引所の社長を参考人招致するよう委員会で要求しています。いま、求められているのは、一部のものの利益ではなく大衆投資家も含めた参加者すべてを公平・公正に扱う証券市場です。――衆議院の財務金融委員会では引き続き憲昭さんの鋭い追及が続きますので、ご期待ください。……今週の担当は村高でした。
◇◆"連日、本人がつづる"今週の「奮戦記」◆◇
●大阪証券取引所の株式を村上ファンドが買い占め
(4月26日付の「奮戦記」に加筆しました)
5年前に証券取引所の株式会社化を認める法改正が行われ、東京証券取引所も大阪証券取引所も株式会社となりました。
しかし、一般の株式会社と違って株式会社化された証券取引所は、「自主規制機関」であるがゆえに、上場企業の内部情報にふれる機会が多く、上場をめざす企業の内部情報を上場前につかむことができます。証券取引所というのは、そういう特殊な株式会社ですから、インサイダー取引の危険性が、常につきまとうことになります。
大阪証券取引所の「ヘラクレス市場」のホームページで公表しているレポートのなかに、このような指摘があります。
――「取締役総数は17名で、うち14名が社外取締役。取引所運営の意見を求めるため、市場参加者(証券会社)から8名を選任しているが、収益の大きな部分が参加者からの負担金であり、参加者は当所の株主でもあることから、料率の設定、配当金の承認などの点で利益相反が起こる可能性がある」。
証券会社出身者が社外取締役に就任するというのは、簡単に言えば、参加手数料を決める側に、払う側がいるということです。つまり、払う側が手数料を決めるということになるのです。
株式会社になっただけでなく、株式市場に上場するということになれば、いっそう複雑な問題が発生します。
まず懸念されるのは、株式の買占め。じっさい、大阪証券取引所が上場した結果、村上ファンドが10%もの株式を買い占めるにいたっています。筆頭株主になった可能性も高いと言われています。
1月では6%だったのに、3月下旬に時間外取引で一気に10%取得したと言われています。しかも、それをもとに6月の株主総会で村上氏を社外取締役に迎える案を大証自身が提案するよう求めています。
大証側は、これを拒否したといわれますが、これにたいして村上ファンド側が、対抗策を打ち出すのではないかという報道さえあります。村上ファンドは、大証の内部留保金の額についても問題にし株主還元を主張しています。
これは、証券取引所の自主規制機関としての存立そのものを揺るがす事態です。
こいうことを想定したうえで、株式会社化や上場を可能とする仕組みをつくったのでしょうか。
じっさい、村上ファンド以外にも、外資が株を買い占めているという話もあります。
不測の事態をまねかないよう、どのようなルールをつくるかが問われているのではないでしょうか。自主規制機関としての性格をきちんと確立し、公平・公正な市場のルールをつくることが必要です。
≪毎日の奮戦記はこちらから≫
【2005.04.29】●郵政民営化で、国民をどこへ導こうというのでしょうか
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/data1/050429-175358.html
【2005.04.28】●静岡県の皆さんと国土交通省交渉。予算理事会。
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/data1/050428-140304.html
【2005.04.27】●東証の社長、証券業協会の会長に質問しました
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/data1/050427-174732.html
【2005.04.26】●大阪証券取引所の株式を村上ファンドが買い占め
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/data1/050426-200544.html
【2005.04.25】●社会保障合同会議の幹事会で、今後の運営を協議
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【2005.04.24】●小泉内閣4年で「政策を支持しない」が急増しました
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【2005.04.23】●検察審査会が佐藤勉議員らの不起訴は不当と議決
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◇◆今週の政治経済キーワード=「連結納税制度」◆◇
連結納税制度とは、企業グループ全体を一つの法人とみなして個々の法人の所得を連結し、連結所得に応じた法人税の納税を認める制度です。企業グループは、黒字会社の利益を赤字会社の損失と相殺することによって、全体の課税所得を小さくし、納税額を小さくすることができます。……
(続きはこちらから→ http://www.sasaki-kensho.jp/keyword/index.html )
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