国会での活動
【13.08.02】議運委理事会で「麻生発言について国会で議論を」と意見表明
2013年8月2日、第184特別国会召集日、佐々木憲昭議員は、衆院議院運営委員会理事会で「麻生副総理のナチス肯定発言」について、つぎのような意見表明をおこないました。
麻生副総理のナチス肯定発言は、極めて重大だ。国際的にも厳しい批判をあびている。この国会のしかるべき場で、本人から説明を聞き、きちんと議論すべきだ。
麻生氏は「ドイツのワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた。誰も気がつかなかった。あの手口に学んだらどうかね」と述べている。これは、明らかにナチズムを肯定するものであり、閣僚としての資格はもちろん政治家としての資質が問われる。
1933年1月に首相に就任したヒットラーが、就任直後に国会議事堂放火事件を起こし、それを機に、共産党、労働組合、社民党などを次々に非合法化し、最後に政党の結成まで禁止して1党独裁体制をしいた。その過程で、ヒットラーは「受権法」(全権委任法)を成立させ、ワイマール憲法を機能停止に追い込んだ。――これが、ナチス独裁政権の誕生とワイマール憲法の機能停止の経緯である。
「誰も気がつかない」どころか、暴力と弾圧のなかで強行されたのである。この手口に「学ぶべき」というのは、まさにナチズムの肯定そのものではないか。
内外の批判の高まりの前に、麻生氏は「ナチス政権を例示としてあげたことは撤回したい」と述べた。しかし、麻生氏は「あの手口を学んだらどうか」と述べているのであって、「悪しき例」として取り上げたものではないことは、誰の目にも明らかである。
麻生氏が「真意とは異なる」というなら、今日開かれた臨時国会の場で堂々と議論すべきだ。
また、この日、日本共産党、民主党、日本維新の会、みんなの党、生活の党、社民党の6野党は、国会対策委員長会談を開きました。麻生太郎副総理によるナチスの「手口を学んだら」とした発言について協議し、この問題で予算委員会の集中審議を開くよう与党に要求することで一致しました。
日本共産党の穀田恵二国対委員長は「ナチス肯定発言は、極めて重大だ。閣僚として失格であることはもちろん、政治家としての資格も問われる」と述べ、「国会のしかるべき場できちんと議論すべきだ」と主張。ヒトラーが暴力と弾圧で独裁体制を築いた経緯を指摘し「『この手口に学んだら』というのはまさにナチズムの肯定そのものだ」と厳しく批判しました。
会談では、発言を批判する声明を検討することも確認しました。
参院の議院運営委員会理事会では、仁比聡平参院議員も、麻生氏によるナチス肯定発言を批判し、臨時国会の場で議論すべきだと意見表明しました。