国会での活動
国会での活動 − 国会質問、税制(庶民増税・徴税)
【08.07.01】昨年の所得がゼロに減った人に住民税還付制度
あまり知られていない制度に、住民税の還付制度があります。2006年に所得税が課税されていたのに、2007年度に所得が大幅に減り所得税がゼロになった人を対象に、07年度の住民税の一部を還付する制度です。
2008年7月1日から31日までのあいだに、市区町村に申告すれば、最高9万7500円(平均4万円程度)が還付されます。
この措置は、昨年6月の時点ではほとんど知られていませんでした。
佐々木憲昭議員が、2007年6月13日に衆議院財務金融委員会の質問でとりあげ、周知徹底を求めました。
問題は、自動的に受けられるわけではなく、申告しなければ還付されないことです。総務省によると、対象となる人は全国で200万人、総額で800億円になると推計されています。
いま、多くの市町村が広報やホームページなどで制度の「お知らせ」を掲載していますが、まだまだ周知が不十分です。
「該当者と思われる人に申告書を郵送する」という自治体もありますが、それは、全体から見れば少数です。200万人の対象者のうち、かなりの部分が申告せず「還付漏れ」になる可能性があります。
申告書は、住所、氏名を記入するだけの簡単なもので、所得金額等は市町村の方で調べてくれます。該当者は、積極的に申請しましょう。
「しんぶん赤旗」2008年7月1日付
定年退職や失業、育児休業…
昨年所得税がゼロになった人
住民税が戻ります
全国で200万人 今月中に申告を
昨年の所得が減って所得税ゼロになった人に、住民税を還付する制度があります。今年の7月1日から31日までに市町村に申告すれば、最高9万7500円(平均4万円程度)が還付されます。対象となる人は、全国で200万人になると推計されています。
◆対象になるのは
昨年度の国から地方への税源移譲で、住民税が一律10%になり、大幅に増えました。その分は所得税の最低税率を10%から5%に引き下げることで調整されました。
昨年6月に通知された07年度の住民税は、06年所得をもとに課税されたものです。07年に定年退職や失業、育児休暇などの次女杖所得が減り所得税がゼロになった人は、この調整ができません。こういう人に、増税分に対応した住民税を還付するのがこの措置です。所得税が非課税になるのは年収が100万円程度以下(単身サラリーマンの場合)です。
該当する人は全国で200万人、総額で800億円と推計されています。各自に還付される金額は、06年の年収が多い人ほど多く、最高で9万7500円、平均すれば4万数千円です。
◆手続きは簡単
この返還を受けるには、今年の7月1日から31日までの1ヶ月間に市町村(07年1月1日居住地)に、減額申告書を提出しなければなりません。
各市町村が、還付対象とわかっている人に事前に申告書を送付しています。しかし、送付されていない人、送付されていない自治体もあり、周知徹底自体も不十分です。現状のままでは、かなりの人が「還付もれ」になる可能性があります。
申請は、申告書に住所・氏名・振込口座番号などを記入するだけの簡単なものです。所得金額は自治体が計算するの、確定申告のような手間はかかりません。「自分も該当するのではないか」と思う人は、申告書を入手し、申告してみるとよいでしょう。
06年年収と還付額 単身サラリーマンのモデルケース
2006年の年収
住民税還付額
100万円
還付額なし
(住民税所得割が非課税)
114万6000円
50円
120万円
2500円
130万円
7000円
140万円
1万1500円
150万円
1万6000円
200万円
3万2000円
300万円
6万2000円
400万円
9万4000円
410万円以上
9万7500円
「還付もれ」ないよう周知徹底して
国会で周知徹底などを追及してきた 佐々木憲昭衆院議員の話
この還付措置は、税源移譲で増税になる300万人以上のうち課税所得がゼロになった200万人程度しか対象にしていません。しかも申告しなければ還付されないなど問題があります。
いま最も問題なのは、抜本的な周知徹底強化を行わないと、大量の「還付もれ」がおきかねないことです。まず政府が新聞広告などで国民に周知する、全市町村が広報やホームページなどで周知することです。また該当者に申告書を郵送すること、だれでも簡単に申告書を入手できるようにすることです。
1ヶ月では短すぎますから、7月末までに未申告の人が「還付もれ」にならない措置も必要です。