2007年9月29日、文部科学省の歴史わい曲に沖縄の島では怒りのうねりが大きな一つの意思を示しました。この日、教科書検定意見撤回を求める県民大会（同実行委員会主催）が宜野湾市で開かれ、参加者は、会場となった海浜公園に入り切れず約11万人に膨れあがりました。
（写真）「歴史をゆがめる教科書検定意見を撤回させるため、沖縄県民が団結してがんばろう」と拳をあげる県民大会参加者＝29日、沖縄県宜野湾市
　佐々木憲昭議員は、この県民大会にメッセージを送りました。

教科書検定意見撤回を求める９・２９県民大会へのメッセージ

　県民大会にお集まりの皆さまに、心からの連帯と、ともにたたかう決意を込めてメッセージをお送りいたします。
　
　沖縄戦で犠牲になった12万人もの県民の方々のなかに、日本軍の強制による「集団自決」があったことは、明白な歴史の事実です。決して忘れ去ってはならないものです。あの美しい沖縄の島々で、日本軍が配った手りゅう弾などで、親兄弟が互いに殺し合ったことは、数多くの体験者の証言でも明らかになっております。

　文部科学省が、この事実を歪め、「現時点では軍の命令の有無についてはいずれとも断定できない」（4月11日、衆院文科委員会）として、日本軍の強制に関する記述を削除したことは、断じて許されないことです。私は、驚くとともに怒り心頭に発しています。

　きょうのこの県民大会に向けて超党派の方々の取り組みがすすめられ、県内すべての市町村で撤回決議があげられるなど、文字通り沖縄県民の声を総結集する奮闘を続けられてきた皆さま方にあらためて敬意を表するものであります。
　ある町長さんが「残酷な戦争が風化しつつある。子どもたちにも実感として戦争を伝えたい」と大会に参加する意義を強調されていますが、私もまったく同感です。

　今回の「削除」問題の背景には、過去の侵略戦争を肯定し、日本軍の行為を美化する勢力の意向が反映しています。日本を再び「戦争をする国」にしてはいけません。本日のこの県民大会には、日本全国のそんな願いが込められています。大会の成功を力に、「沖縄の声」をさらに大きく広げ、検定意見の撤回と「集団自決」に関する記述の回復を勝ちとろうではありませんか。ご一緒に頑張りましょう。
2007年9月29日
日本共産党衆議院議員　佐々木憲昭