国会での活動
国会での活動 − 国会質問、金融(銀行・保険・証券)
【05.04.20】ライブドアの株式取得方法、大阪証券取引所の情報漏洩問題について質問
2005年4月20日、財務金融委員会で佐々木憲昭議員は、ライブドアの株式取得方法、大阪証券取引所の情報漏洩問題について質問しました。
ライブドアは、2月8日の朝、東京証券取引所の時間外取引で、わずか30分たらずの8時22分〜8時50分のあいだで、ニッポン放送の発行済み株式の29.63%をいきなり取得しました。
そして、それまで買い進めていた株式とあわせて、34.99%の筆頭株主となりました。
これにたいして伊藤金融担当大臣は、2月15日の記者会見で「適法と言わざるを得ない」とコメントしたと報道されています。
しかし、他党へのこの日の答弁で「個別問題について述べたのではなく、法律上の一般論を述べたにすぎない」と答えました。
形式上は確かに東証を通していますが、これだけ大量の株式を一気に買えるというのは、違法な「相対取引」以外に考えにくく、仮に、市場取引だとしても、ライブドアと売り手が、時間外取引を実行する以前に、売買の「事前合意」をしていた可能性があります。
そのうえ、事前に合意をして発行済み株式の3分の1以上の株を買い占めたらば、違法ということになります。
佐々木議員は「きちんと調査したのか、いつ、どのような調査をしたのか」と質問。
これに対し、調査をしていると事実上認めましたが、内容については明らかにしませんでした。
つぎに、大阪証券取引所の問題について質問しました。
上場企業の適切な情報開示は、公平・公正な証券取引の前提であり、特定のものに偏った情報を提示するのは市場の公平性を損なうものです。
昨年より、西武鉄道の有価証券報告書虚偽記載やカネボウの粉飾決算など上場企業の情報開示の問題が連続して露呈し、金融庁や各証券取引所は、「適時開示規則」の見直しや宣誓書の金融庁への提出など証券市場の信頼回復のための施策を行ってきました。適時開示規則の重要事項のなかには、業績予想や配当に関する情報が含まれます。
また、宣誓した重要事項について重大な違反をおこなった場合は、改善報告書を提出させ、是正されない場合は「上場廃止の措置」がとられることになっています。
大阪証券取引所は、3月30日に、金融庁に対して宣誓書を提出しています。
ところが、大阪証券取引所は、この重要事項が、開示前に特定マスコミに漏洩していたという重大な問題が発生しています。
佐々木議員は、大阪証券取引所の情報漏洩が、信頼回復のための取り組みが行われているときに、とりわけ市場を監視すべき証券取引所で起きたことは重大で、この情報をもとに不当に利益を上げた者がいれば、公平性を損なうと指摘。「これは市場を監視すべき証券取引所が起こした問題であり、その事実関係はどうだったのか、調査をして厳正に対処すべきだ」と金融庁の姿勢をただしました。
金融庁総務企画局長は、情報漏洩の事実を掴んでいることを認めたものの、大証から内部調査が実施され管理体制が改められたとの報告を聞いていると述べました。
佐々木議員は、「過去の事実を改善はできない。何らかの処罰を行うか、行政的な措置をとるべき」と主張し、今後も徹底した調査と結果の報告を金融庁に求めました。
また、佐々木議員は、東京証券取引所と大阪証券取引所の社長を参考人として招致し、見解を聞くべきだと提案。これにたいして、委員長は「理事会で検討する」と答えました。