国会での活動
【政治経済キーワード】常任委員会と特別委員会
2004年6月4日
常任委員会は、国会法で定められた常設の委員会のことです。現在その数は、衆参ともに17あります。そこでは、その部門に属する議案(決議案を含む)や請願などを審査するものとされています(国会法41条)。
衆議院の常任委員会は、次のとおりです。
- 内閣委員会
- 総務委員会
- 法務委員会
- 外務委員会
- 財務金融委員会
- 文部科学委員会
- 厚生労働委員会
- 農林水産委員会
- 経済産業委員会
- 国土交通委員会
- 環境委員会
- 安全保障委員会
- 国家基本政策委員会
- 予算委員会
- 決算行政監視委員会
- 議院運営委員会
- 懲罰委員会
なお参院では、外交防衛委員会、財政金融委員会、文教科学委員会、決算委員会、行政監視委員会の5つの常任委員会が、衆院と名称が異なっています
各常任委員会は、衆参の規則によって定められた所管事項に関して審議を行います。具体的には、週に2〜3回、定例日とよばれる委員会開催日に法案審議や、法案以外で所管事項にかかわる案件の質疑(一般質疑)を行います。
一方、特別委員会は、各議院がその院において特に必要があると認めた案件や常任委員会の所管に属しない特定の案件を審査するために設けられるものです。その時々の国会で大きな問題となっているテーマについて、会期ごとに具体的な案件を定めて設置されます。これが、常任委員会と大きく異なるところです。
いま開かれている159通常国会では、6つの特別委員会が設置されていますが、このなかで次のような長い名称の特別委員会も設置されています。
「国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会」。これはイラクへの自衛隊派兵をめぐる諸問題をはじめイラク情勢の国会への報告と審議を行うために設置されたものです。
過去にも次のような特別委員会が設置されてきました。いずれも長い名称ですが紹介しておきましょう。156国会「イラク人道復興支援並びに国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会」、143国会「日本国有鉄道清算事業団の債務処理及び国有林野事業の改革等に関する特別委員会」などです。
特別委員会は、付託された案件が議院で議決されるまで存続しますが、会期中に付託された案件の審査が終わらなかった場合は、会期の終了と同時に消滅します。しかし、本会議において閉会中の継続審査または継続調査の議決が行われた場合には、次の国会召集日の前日まで存続します。