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国会での活動

国会での活動 − 政治経済キーワード平和・憲法

【政治経済キーワード】武器輸出3原則

2004年1月16日


 武器輸出禁止に関する政府の基本方針のこと。1967年に、当時の佐藤首相がはじめて国会で表明したのは、(1)共産圏諸国、(2)国連決議で武器輸出が禁止されている国、(3)紛争当事国とその恐れのある国――に対して武器輸出をしないというものでした。

 1976年になって、三木内閣が「これ以外の地域への武器輸出も慎む」という政府統一見解を明らかにし、日本は、事実上の「武器輸出全面禁止」に踏み切りました。共同開発を含む外国への武器技術供与や武器を製造する海外企業への投資も禁じています。

 しかし1983年に、中曽根内閣がアメリカへの「武器技術供与の取り決め」を強行したため、いまでは、アメリカに対して技術供与が可能になっています。

 小泉内閣は、昨年末12月19日に「弾道ミサイル防衛システム」導入を閣議決定し、アメリカのブッシュ政権が開発・配備を進めている「ミサイル防衛」に、日本を組み込もうとしています。敵対勢力のミサイル攻撃を心配せずに先制攻撃を行うことのできるシステムが「ミサイル防衛」ですから、憲法とまったく相容れないものです。

 政府は、このミサイル防衛システムを進めるため、日米ですでに「共同研究」されているミサイルを、共同で「開発・生産」することをねらっています。そのため、アメリカへ部品など輸出を可能にしようと、「武器輸出3原則」の部分的な見直しを検討しようとしているのです。

 そのうえ1月14日、石破防衛庁長官は「武器輸出3原則は冷戦期の発想であり、兵器の多国間共同開発で、コストを下げるのは常識。自衛隊が海外で活動する際、共通した武器、部品を使う相互運用性を確保すべき」として、「武器輸出3原則」を全面的に見直すべきだと発言しました。

 「コスト削減」を言うなら、2004年度から8年間で8000億円から1兆円も必要とする「ミサイル防衛システム」の導入そのものを中止すべきです。石破防衛庁長官の発言は、憲法の平和原則を真っ向から踏みにじり、いっそう形骸化させるものです。

 「武器輸出3原則」は、憲法9条の理念である「戦争の放棄」「国際紛争の平和的解決」「武力行使・威嚇の禁止」を具体化したものです。この原則は、憲法とともに将来にわたって堅持すべきものです。


 佐々木憲昭議員は、2004年1月14日、「武器輸出3原則」に関する石破防衛庁長官の発言について談話を発表しました。

リンク【憲昭からの発信】「武器輸出3原則」に関する石破防衛庁長官の発言について

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