国会での活動
【政治経済キーワード】創氏改名
2003年6月6日
「創氏改名」とは、日本が朝鮮半島の植民地支配をすすめるなかで、朝鮮の人々にたいし、朝鮮式の姓を日本の家族制度である「氏」に変えさせ、名前の日本化を図ったものです。朝鮮の人々の民族としての存在そのものを否定するに等しいものでした。
創氏改名は、日本で「皇紀2600年」だと大宣伝された1940年の「紀元節」から、実施されました。応じなければ学校に入学させない、役所の手続きに応じない、「反日分子」として徴用の対象にするなど、あらゆる手段を通じて強制されました。これは、朝鮮の人々を天皇の臣民とし、日本の侵略戦争に動員することを目的にした「皇民化政策」のひとつでした。
5月31日、麻生太郎自民党政調会長は、東京大学での講演で、創氏改名は「(朝鮮の人たちが)名字をくれと言ったのが始まりだ」などと述べました。韓国政府などの批判を受け、麻生氏は陳謝しましたが、発言自体は撤回しない考えです。
日本政府は、植民地支配への「深い反省と心からのおわび」を表明してきました。創氏改名については、1996年6月、橋本首相(当時)が、多くの韓国の人々の心を傷つけたとして、謝罪を表明しています。にもかかわらず、政府・与党からは、侵略戦争を美化する発言が続いてきました。日本の侵略と植民地支配の歴史を偽る麻生氏の発言は、日本がアジアのなかで信頼され、真の友好関係を発展させてゆくうえで、重大な障害となるものです。