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国会での活動

国会での活動 − 政治経済キーワード金融(銀行・保険・証券)

【政治経済キーワード】日銀の株式買い取り

2002年9月27日


 9月18日、日本銀行が、金融機関の保有する株式を買い取る方針を発表しました。株価が低迷するもとで、いま金融機関は、株式の損失を抱え込んでいます。その株式を日銀が買い取ってやることで、銀行の体力を高め、不良債権処理をすすめさせようというものです。しかし、このような中央銀行の株式買い取りは、世界に例のない異常なものです。

 日銀が株式を買うということは、株の値下がりリスクを日銀が引き受けるものになります。買い取った株が下落すれば、損失の穴埋めにお金がまわるため日銀から国庫への納付金が減少し、国民負担につながります。また株式の保有は、日銀自体の財務体質を不安定なものとし、中央銀行としてのまともな役割を果たせなくします。

 そもそも日本銀行の業務を定めた日銀法は、金融調節のために手形や国債の売買などを認めていますが、株式は持てないことになっています。今回の方針は、中央銀行としての“禁じ手”にふみだそうというものです。

 このような異常な対策に踏み切った背景には、「不良債権早期最終処理の加速」という小泉首相の対米公約があります。しかし、小泉内閣が進める不良債権処理の促進策が、中小企業への貸しはがしや倒産の激増で景気を悪化させ、新たな不良債権を生んできたことは明白です。景気を回復させる手だてを取らずに、いくら銀行支援策を上乗せしても、不良債権問題の真の解決にはなりません。

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