国会での活動
【政治経済キーワード】景気底入れ宣言
2002年5月24日
内閣府が17日に発表した5月の「月例経済報告」は、景気の現状について「依然厳しい状況にあるが、底入れしている」との判断を示し、景気の「底入れ」を宣言しました。
「底入れ」とは、景気が下げ止まって回復に向かう転換点にあることを示します。
政府は、輸出が増加していること、生産が下げ止まっていること、大企業の業況判断が下げ止まりつつあることを「底入れ」の理由に挙げています。「底入れ」といっても大企業にかんすることであり、中小企業では悪化が続き、雇用情勢が依然として厳しく、所得減が家計消費を冷え込ませたままです。「底入れ」という政府の見解と国民生活の実感は大きくかけ離れています。
政府は、今後、輸出の増加などが景気を下支えすることを期待していますが、「厳しい雇用・所得環境などが、今後の民間需要を下押しする懸念がある」(「月例経済報告」)ことを認めざるを得ません。
小泉流の「構造改革」が、失業・倒産を増加し、社会保障改悪などで国民の将来不安を拡大するものであり、改革の名に値しないことはすでにこの1年間で証明済みです。
景気の抜本的回復には、このような小泉路線から、国民のふところを暖め消費を高める政策への転換が必要です。