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国会での活動

国会での活動 − 政治経済キーワード財政(予算・公共事業)

【政治経済キーワード】予算編成

2001年12月14日


 12月4日、2002年度「予算編成の基本方針」が、政府の経済財政諮問会議と臨時閣議で決まりました。これを受けていま来年度予算案の編成作業が本格化しています。20日に財務省原案が各省庁に内示、復活折衝をへて24日に政府案が決定される予定です。

 例年年末にかけて新聞などで「予算編成」が話題となりますが、その編成は、年末に行なわれるのではありません。実際の予算編成は4月、新たな予算が実施された瞬間から始まっています。各省庁の課ごとに出された予算要求額を省庁単位でまとめ、これをもとに8月末をめどに財務省に提出します。これを概算要求といいます。

 一方、政府・財務省、経済財政諮問会議は、8月初めに概算要求基準(シーリング)といわれる予算要求の限度額を発表します。これが、各省庁が要求する予算の目安となり、来年度予算の方向性も示されます。

 各省庁の予算要求を集めた財務省はその査定作業にとりかかり、「財務原案(従来の大蔵原案)」と呼ばれる予算の原案を、年末にまとめます。その後、「復活折衝」といわれる原案の修正交渉が始まります。

 復活折衝は、各省の課長と主計局の局員(主査)レベルの交渉から始まり、局長から次官へと各段階を経て、決着がつかない場合は各大臣と主計局長、財務大臣との折衝にゆだねられます。こうした一連の復活折衝を終えた最終案を、財務大臣は閣議に提出し、最終的な政府の予算案が決定されます。

 今年は、1月の省庁再編にともない、内閣府に「経済財政諮問会議」が新設されました。これは「内閣機能強化」の一環として経済財政運営を「内閣主導」にしていこうという位置づけで置かれたものです。首相を議長とし、経済関係の主要大臣ほか財界代表や学者などで構成されており、ここでの決定は、政府の経済政策に大きな影響を与えています。実際、今年6月に「骨太の方針」、9月には「改革工程表」を発表するなど、「小泉改革」の旗振り役となってきました。予算編成についても、概算要求基準の策定をはじめ、予算編成のポイントごとに同諮問会議が関与しています。

 来年度「予算編成の基本方針」は、小泉流「改革断行予算」ともいわれており、その内容は、不良債権の強行処理による倒産・失業の激増、リストラ・人減らしの奨励、医療改悪や社会保障の抑制など、国民にいっそうの「痛み」を押しつけるものです。個人消費を支援して景気の回復をはかり財政再建に道すじをつけるという来年度予算に求められている中身とはほど遠いものといえます。

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