奮戦記
【14.10.31】内閣委員会で公務員給与法案について質問
今日は内閣委員会で質問しました。今週3回目の質問です。
テーマは公務員給与法案について。労働基本権制約の代償機能を果たすべき人事院が、給与制度の総合的見直しで、一般職国家公務員で200億円マイナス、地方公務員2100億円マイナスとなる勧告を出した。まともな役割を果たしてないと批判しました。
私がおこなった内閣委員会での国家公務員一般職給与法案および関連2法案に対する反対討論は、以下の通りです。
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私は、日本共産党を代表して、国家公務員一般職給与法案及び関連二法案に対し反対の討論を行います。
反対理由の第一は、法案が措置する「給与制度の総合的見直し」が、一般職国家公務員の給与を引き下げるものとなっているからです。
人事院は、「給与制度の総合的見直し」について、平均2パーセントの引下げ分を原資として地域手当の支給地域・支給割合を見直すものと説明してきましたが、配分の見直しにとどまるのは、行政職俸給表一職員14万人にすぎません。それ以外の11万人を含めた対象職員全体25万5千人では、給与総額が200億円減少すること、全職員の約6割にあたる14万3千人の給与が下がることが、質疑で明らかになりました。
人事院の「給与制度の総合的見直し」勧告は、単なる配分の見直しではなく、給与引下げ勧告そのものです。人事院の労働基本権制約の代償機関としての役割を自ら投げ捨てるものであり、こうした勧告を「完全実施」する法案は、認めることができません。
反対理由の第2は、「給与制度の総合的見直し」が、「職員の給与は、その官職の職務と責任に応じてこれをなす」とする「職務給の原則」に反し、その逸脱を拡大するからです。
公務員の賃金は、「職務給の原則」により、全国共通であるはずです。しかし、2005年の勧告で導入された地域手当により、地域間格差が持ち込まれ、今回の「給与制度の総合的見直し」は、この地域間格差をさらに拡大するものにほかなりません。
反対理由の第3は、「給与制度の総合的見直し」による給与の引下げと地域手当格差の拡大による地域間格差をさらに拡大するからです。
給与引き上げ勧告の実施は当然ですが、今回の見直しが地方自治体に波及すると、全市町村の86パーセントにあたる1507団体の地方公務員の給与の引き下げとなり、国・地方全体では、2500億円のマイナスとなることも明らかになりました。地域格差を拡大し、かつ地方を疲弊させることは明白です。
なお、他の関係2法案も、この「給与制度の総合的見直し」を前提とし、給与制度の歪みを拡大するものであり、反対です。
以上、討論とします。
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なお、法案は10月31日の衆院内閣委員会で、自民、公明、民主、生活の賛成多数で可決されました。日本共産党は反対しました。
その直後に開かれた国公労連の議面集会で、質疑内容を報告するとともに連帯の挨拶をしました。