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奮戦記

【14.06.10】議運で原子力規制委の人事について発言

 原子力規制委員会委員の人事について、今日の衆院議院運営委員会で、私が発言した内容は以下の通りです。
 …………………………………

 今回の原子力規制委員会の委員の人事について、政府の姿勢に重大な問題がありますので見解を表明しておきます。
 政府が提案した候補者と、原子力規制委員会の発足に当たり当時の民主党・野田内閣のもとで定めた「ガイドライン」のあつかいです。

 ガイドラインは、原子力規制委員に就任できない「欠格要件」の考え方として、「直近3年間に、原子力事業者等及びその団体の役員、職員であった者」また「直近3年間に、同一の原子力事業者等から、個人として一定額以上の報酬等を受領していた者」としていました。
 これは、原子力事業者と規制当局の癒着を排除しようという趣旨のもので、当時、野党であった自民党もみとめていたものであります。

 ところが、今回の規制委員候補、田中知氏は、原子力産業協会の理事をつとめ、かつ東電記念財団から報酬を受領していたもので、このことは本人自身の申告で明らかになっていたのであります。したがって、この人事は撤回すべきであり、すべての野党がこのことを主張してきました。

 この問題について政府は、ガイドラインにてらしても欠格要件に該当しない、として、理事は無報酬だから問題ない、東電記念財団には、東電からの運営資金提供はないと説明しました。しかしガイドラインには無報酬除外の記述はありません。しかも、東電記念財団は、東電の資金で設立されたもので、土台からまるごと東電なのであります。政府の説明はとうてい納得できるものではありません。

 そのうえ、担当大臣である石原環境大臣は、ガイドラインは適用しないといい、自民党政権としての人選基準も今後、策定しないと答弁しているのであります。

 先ほどロイターが伝えたところによると、田中知氏が規制委の専門審査会の委員に今年就任した際に、規制委が公表した情報によると、田中氏は、東京電力福島第一事故が起きた翌2012年度に、東電記念財団や原発メーカーの日立GEニュークリア・エナジーなどから160万円以上の報酬や寄付を受け取っています。

 これらの金額のほか、東大本部の回答によると、田中教授には原子力事業者などから2004年度から10年度にかけて合計600万円の寄付がありました。

 このような事実がありながら、田中氏の人事をごりおししようというのは、なりふりかまわず原発再稼働の圧力をつよめる原発事業者・財界などの要求にしたがって、原発再稼働・推進政策をすすめる安倍政権の姿勢を示したものであります。
 そうした政府の人選に、同意することはできません。福島原発事故の反省と教訓にたって、規制行政をおこなおうとする人選ではないということをつよく指摘したいと思います。

 

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