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奮戦記

【14.02.14】国税法案について質問――衆院本会議

 今日の本会議で国税法案について質問しました。
 その内容は、以下の通りです。
 …………………………………

   私は、日本共産党を代表し、国税法案について質問します。

 まず消費税増税についてです。日本共産党は、4月からの消費税増税の中止を、安倍内閣に強く求めるものであります。

 消費税増税による反動減を緩和すると称して、政府が提案した内容をみると、その大半は法人税減税により大企業を支援するものとなっており、低所得者や中小企業・業者を直接支援するものはほとんどなく、雀の涙ではありませんか。

 たとえば、低所得者である住民税非課税世帯に対し「簡素な給付措置」として1万円を給付したり、年金受給の高齢者には5,000円加算する制度を設けるとしています。しかし、その対象は1年半の食料品にかかる消費税増税分のみではありませんか。
 電気やガスなどの公共料金、病院までの交通費、子どもがいれば文房具や本、衣服など、さまざまな消費に消費税がかかります。その増税分は、自分で負担しろということでしょうか。

 消費税の納税義務が課されている中小企業・業者の場合も深刻です。
 街の小売店は、「増税分を転嫁すればお客さんが減って経営が成り立たない、転嫁しなければ身銭を切ることになり暮らしが成り立たない」と言っております。
 このような悲痛な叫びをあげている中小業者に、いったいどのような対策があるのでしょうか。経営が続けられなければ廃業せよというのでしょうか。

 次に、軽自動車の増税についてです。
 政府は、購入時に払う自動車取得税を、縮減・廃止するという方針を決めました。しかし、その財源を賄うため、軽自動車やバイクの軽自動車税を増税しようとしております。
 国内の自動車販売台数が伸び悩むなか、軽自動車は急速に販売台数を拡大させておりますが、これは、長引く景気低迷のため軽自動車に乗り換えて、しのいできた庶民の自衛策でもあります。公共交通機関が衰退した地域では、軽自動車が唯一の交通手段であり、軽トラックも含め2台3台と所有している家庭も少なくありません。
 消費税増税の上に、軽自動車税を増税するというのは、まさに二重の「弱い者いじめ」ではありませんか。

 その一方、力のある大企業に対し、二重三重の減税策を実施しようとしているのであります。
 たとえば、復興特別法人税は、もともと、企業の税負担が増えないように設計されており、その前倒し廃止により、恒久的に法人税減税が実施されるのであります。
 復興のためと称して、国民からは25年間、延々と復興特別所得税・住民税の上乗せで8兆円も取り上げながら、大企業には同じ期間に20兆円もの減税をおこなうというのは、あまりにも不公平ではありませんか。

 交際費非課税を拡大することも問題です。
 国税庁の統計では、企業数のわずか0.9%にすぎない大企業が、交際費全体の20%以上を占めているのではありませんか。

 投資促進を口実とした減税も、大企業に集中します。
 額の大きいものは「設備投資促進税制の創設」と「研究開発税制の上乗せ措置の拡充」であります。その実態は、今国会に提出された「租税特別措置の適用実態調査報告書」によれば、上位企業に減税の恩恵が集中していることは明らかではありませんか。

 もともと7割を占める赤字企業にはいっさい減税はありません。国民には増税ばかりであります。一部の大企業に減税が集中するのは、税の公平性をゆがめ、格差を一層拡大するものではありませんか。

 法人税を減税すれば、そのうち労働者に回るだろうという「トリクルダウン」の考えは破たんしているではありませんか。

 日本経済を裾野から支えるため、税の不公正を正し、国民本位の税制政策に転換すべきであります。このことを求めて質問を終わります。

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