奮戦記
【13.09.21】安倍総理はどこまで日本経団連の言いなりなのか!(facebookより)
安倍総理が「来年4月の消費税引き上げを決断した」などと報道されています。しかも、経済対策の「大筋は決まった。復興特別法人税廃止の前倒しも固まった」から、後は「法人税の実効税率」を下げるかどうかだとも言われています。
安倍内閣が、このような重大なことを、国民の声も聞かず国会も開かないで勝手に決めることに対し、怒りの声が上がるのは当然です。
消費税を上げて庶民のフトコロから取り上げて、法人税の減税などで大企業にばらまく安倍総理の政策では、国民生活の改善にも経済の活性化にも役立たないことは、私たちがこれまで何度も明らかにしてきました。デフレの要因は、家計消費の落ち込みを中心とする内需の減退にあるのに、安倍内閣の政策が完全に逆立ちしているからです。
それでも安倍総理は、与党内からも「慎重論」が出るなかで、あくまでも経済対策のなかに「法人税の実効税率の引き下げ」を盛り込もうとしています。これも異常です。
総理はなぜ、そのことに固執するのでしょうか。それは、日本経団連の強い要望があるからです。
日本経団連は「平成26年度税制改正に関する提言」(2013年9月9日)を発表し、そのなかでこう述べています。
「政府は、早期に消費税率8%への引き上げを決断すべきである。また、その後も、10%への引き上げを確実に行うべきである」と消費増税を強くせまる一方、「法人実効税率の引き下げによるメリットを享受するのは、製造業に留まらない。いまや非製造業を含め、熾烈な国際競争が行われている」などとのべ、法人税のいっそうの引き下げを強く求めているのです。
このように見てくると、安倍総理の主張は、日本経団連の主張をそのままオウム返しにしているだけです。国民の生活など、まったく眼中にないことは明らかではないでしょうか。
佐々木憲昭twitterより
安倍総理は、法人税を下げれば賃金引き引げにつながるなどと言っています。
しかし大企業は267兆円も内部留保がありながら、なぜ賃金上げに回さなかったのでしょうか。
利益が出て上がったのは、役員給与・賞与、株主配当だけ。
こんな姿勢では、法人税減税をしても同じことが繰り返されるだけです。
日本経団連の米倉会長は、昨日「企業が力をフルに発揮できる環境が整備できれば、雇用も上がるし賃金も上がっていく」と言いました。
法人税の減税をしてくれたら、そのうち賃金も上がるだろうと、人ごとのような話です。
あの悪名高い「トリクルダウン」論を地でいくような言い分ではありませんか。
法人税が下がり続け、内部留保が史上最大に溜まっているのに、なぜ賃金が下がり続けたのか。
その原因の究明も反省もなく、ただ「法人税を下げたら賃上げにつながる」と繰り返すのでは、説得力を持ちません。
佐々木憲昭facebookページより
内部留保を取り崩して賃上げをというと、財界・大企業から「内部留保はすぐ使えるものではない。設備などの形になっているんだから」と反論が来ます。
これこそ、事実をねじ曲げるものです。
一部は設備になっていても、現金や株式の形で存在しているからです。
例えば、大企業には現に44兆円もの現金や預金があります。それに、197兆円もの有価証券があるのです。
ざっと計算しても、仮に1000万人の労働者に月1万円の賃上げを行った場合、年に1兆2000億円必要ですが、現金・預金を使うだけで、それを40年間続けることができるのです!
「すぐ使えない」という反論は、「賃上げに使いたくない」という言い訳に過ぎないのです。
リンク【13.09.20】景気対策として「法人税減税」は筋違い