奮戦記
【11.12.06】議運委で発言――原発輸出と東京オリンピック招致に対する意見表明
議院運営委員会で、原発輸出4協定とオリンピック決議に反対する発言をしました。原発輸出4協定については、本会議の議題とすることを無期限に延期することを求める動議を提出しました。
発言内容は、以下の通りです。
原子力4協定の本会議議題を無期限に延期することを求める動議
本日の議事日程、第1ないし第4を無期限に延期すべしとの動議を提出いたします。
日本と、ロシア・韓国・ベトナム・ヨルダンとのあいだの原子力4協定は、各国が進める原発計画に日本企業が参入し、原子力関連資機材や技術の移転など、我が国企業の「原子力ビジネスの展開」を可能とするための法的枠組みを整備するものとしております。
しかし、現在の原発においては、核分裂を制御する技術は未確立であり、核エネルギーの暴走を止めることはできません。先の東日本大震災における東京電力福島第1原子力発電所の事故でそのことが示されたのであります。
ひとたび重大事故が発生し、大量の放射性物質が外部に放出されれば、もはやそれを抑える有効な手段すら存在しません。被害は、地域や国境を越え、また世代を超え子々孫々におよぶ長い時間、放射能被害すなわち被爆に苦しむ人々をつくり出すこととなるのであります。
現に福島県では、いまだに避難者が15万人を超え、5万8000人が県外に避難し、自治体として存続の危機にさらされている市町村もあります。除染や賠償も進んでおらず、いまだ故郷にもどれる展望も開けていないのであります。
だからこそ、この議院運営委員会で、東電福島第1原発の事故原因を徹底的に究明するため、原発事故調査委員会の設置を決め、先の衆参の本会議で委員を選び、まさにこれから徹底した調査をおこなおうとしているのであります。
このようなときに、なぜ、危険な原発を輸出しなければならないのでしょうか。到底、許されるものではありません。原子力4協定は本会議の議題とすることを無期限に延期すべきであります。
オリンピック東京招致決議についての意見表明
オリンピックは、国際親善とスポーツの発展にとって意義深いものであります。
しかし、2年前(2009年)、石原東京都政がオリンピック招致を推進した際、わが党は、オリンピックを利用して大規模な東京開発をすすめるものだと指摘し反対しました。この招致が都民の大きな賛同が得られない中で失敗したことは記憶に新しいところです。
にもかかわらず、東京都は2020年招致に立候補表明していますが、これは、前回への反省も都民への説明もないまま、「震災復興」を口実にした焼き直しにすぎません。
いま、力をそそぐべきは、被災者の生活再建、被災地の復興、原発事故の収束、放射能被害への賠償、除染であり、災害に強い都市・国土づくりであります。このようなときに、招致のために、インフラ整備をはじめとした膨大な関連経費を投入することは、やるべきではありません。
都民、国民からも東京オリンピック招致を望む声は高まっておらず、東京都の「都民の声総合窓口」に寄せられた都民意見の8割が招致反対です。
以上をふまえ、今回の2020年夏季オリンピック東京招致決議に反対するものです。
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