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奮戦記

【11.10.30】小選挙区制の本質的欠陥を放置して何が改革か

   衆議院の選挙制度に関する各党協議会が、すべての政党が参加して行われています。

 このなかで民主党は、いまの小選挙区比例代表並立制の維持しながら、47都道府県に1議席ずつ割り振る「1人別枠方式」を廃止して、小選挙区の区割りを見直す案(「5増9減」と「6増6減」の2案)を示し、そのうえで、比例定数80削減を提案しました。
 自民党も、現行制度の枠組みを前提に、小選挙区を「0増5減」したうえで、比例定数を30削減する案を示しました。

   これに対して、日本共産党、公明党、みんなの党、社民党など他の7政党はそろって、現行制度の弊害を指摘しました。

 そのうえで、現行制度を前提にした定数是正ではなく、民意をより正確に反映できる制度への抜本改革の必要性を強調しました。
 多くの政党が、比例代表を中心とする制度の導入を主張したことが特徴です。
 この議論のなかで、民主・自民の2大政党が、第1段階で、最高裁の指摘する違憲状態を解消するという理由で、小選挙区制の定数配分見直しのための法改正をおこない、第2段階で、選挙制度の抜本改革を議論し合意すれば制度改正するという2段階論を提案したことは、警戒しなければなりません。

   小選挙区は定数を決め区割をすすめてしまえば、もう動かすことができなくなり、次は「比例定数を大幅に削減するだけ」ということになってしまうからです。

 “衣の下から鎧が見える”とは、このことです。
 こんな「食い逃げ」のようなだまし討ちは、絶対に認めるわけにはいきません。

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