いまだに福島第１原発事故収束の見通しも立たず、事故の全容も解明されてもいないのに、原発をヨルダンに輸出する企みが進められています。

　いま国会で審議されている日本ヨルダン原子力協定を、民主、自民、公明３党の賛成で２６日にも衆院外務委員会で承認しようとしています。
　協定は、昨年９月にアンマンで署名。ウランの採掘、軽水炉の設計・建設と運転、放射性物質の処分などで日本がヨルダンに協力する内容となっています。

　原発事故が起こった直後の３月３１日に、参院本会議で民主、自民、公明などの賛成で可決、日本共産党と社民党が反対しました（参議院先議）。

　しかし、４月１３日に予定されていた衆院外務委員会での審議・採決は、日本共産党の反対などで見送りとなっていました。
　民主、自民は、これをむし返し、強引に国会承認を行おうとしているのです。
　民主党政権は、新興国に新たな市場をもとめる財界・大企業の意向を受け、ベトナム、ロシア、韓国に加え、トルコ、インド、南アフリカとも協定締結にむけて交渉中です。

　しかし福島原発事故を受けて、菅総理大臣も「もう一度、きちんとした議論をしなければならない段階にきている」（７月２１日、参院予算委員会）と見直しに言及しました。

　相手がどうであれ、重大事故を起こした日本に原発を輸出する資格があるでしょうか。原発輸出は絶対にすべきではありません。

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