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奮戦記

【11.07.10】「やらせメール」事件――トップが事前に把握しながら黙認

   九州電力玄海原子力発電所2、3号機の運転再開をめぐる「やらせメール」事件をめぐり、玄海原発と川内原発のそれぞれのトップが、メールの内容を事前に把握していながら黙認していたことがわかりました。

 九電では、これまでも住民説明会に社員を動員するなど「やらせ」的な手法が常態化していたとしており、チェックが利きにくくなっていたと報道されています。
 6月26日の県民向け説明番組の前に、当時の原子力担当副社長ら役員2人が原子力発電本部の部長に説明会への対応を指示。これを受け、部長の部下の課長級社員が、原子力本部出身で子会社4社の幹部に対し、原発再稼働に賛成する投稿を呼びかけるメールを送信したそうです。
 課長級社員は、同様のメールを玄海原発と川内原子力総合事務所の社員にも送っていました。

   佐賀県が主催した8日の説明会では、会場から「こんなの茶番だ」「納得できない」などの声が次々と上がりました。

 6月26日の「県民説明番組」に出演した「県民代表」7人からも、「福島第1原発事故が収束しないのに、なぜ再稼働を急ぐのか」「拙速な議論はやめ、ちゃんと県民の納得を得る努力をすべきだ」などの発言がありました。
 参加者からは、「再稼働ありきの『説明会』ではないか。廃炉に向かって進むべきだ」などの声が上がりました。「茨城県から子ども5人を連れて逃げて来た」と言う女性が「放射性物質は誰が管理するのか。事故が起きたときに誰が責任をとるんですか」と訴えると、大きな拍手が起きました。

 原発から撤退し、再生エネルギーへ転換する道に踏み出すことはいよいよ急務です。

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