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奮戦記

【11.06.14】私たちが国税法案に反対する理由

   明日、財務金融委員会で審議される国税法案は、もともと6月8日の民主党、自民党、公明党の3党合意にもとづく2011年度税制改正法案等の処理方針のもとで提出されたものです。
 法案は、期限切れの租税特別措置の延長等と雇用促進税制等政策税制の拡充など一部の政策減税等を税制法案から切り離し、新たな政府案として提出されました。
 残りの部分は、修正法案(経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律案)として残され、3党で引き続き協議するとされています。

   このような経過もあったため、審議に付される国税法案は、さまざまな問題点を持っています。

ひとつは、研究開発減税の延長や産業活力再生法、企業立地促進法などにもとづく減税措置が、一部大企業に多大な恩恵をもたらす大企業優遇措置となっていることです。
 だいたい、250兆円という空前の内部留保を溜め込んだ日本の大企業に、税制の支援は必要ありません。

 ふたつは、大資産家に恩恵が集中する証券優遇税制をさらに延長しようとしていることです。

 所得1億円を越えると所得税の負担率が大きく低下するなど、これまで所得税の累進構造は崩されてきました。
 そのおもな要因は、株の配当や譲渡益の税率を軽減してきた証券優遇税制にあります。

   国際的にも例を見ない大資産家優遇となっている証券優遇税制は、本年12月の期限をもって予定通り廃止すべきです。

 みっつめは、納税者の権利を侵害する罰則の強化が盛り込まれていることです。
 故意の申告所得不提出や消費税等の不正還付の未遂などが刑罰の対象とされますが、それを認定するのは税務署です。
 恣意的な判断で、納税者が犯罪人にされる懸念があります。

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