奮戦記
【11.05.05】消費税増税への道歩む「3党合意」と復興構想会議
民主、自民、公明の3党は、4月29日、補正予算に関する合意文書に調印し、年金の信頼性の確保のためには「社会保障改革と税制改革の一体的検討が必須の課題」と明記しました。
その「税制改革」とは何でしょう。――野田佳彦財務大臣は、4月30日の財務金融委員会で、私の質問にたいして「6月に成案を得る『社会保障と税の一体改革』の中でまとめる消費税も含む『税制の抜本改革』を安定的な財源にするということだ」と表明しました。
消費税増税によって、年金財源を穴埋めすることを鮮明にしたのです。
3党合意は、復興財源・年金財源を入り口にしながら、出口は消費税増税というレールを敷くものと言わなければなりません。
じっさい、日本経団連、経済同友会、日本商工会議所の経済3団体から聞き取りをした政府の復興構想会議の第3回会合で、財界側はその姿勢を鮮明にしました。
商工会議所の提言は「消費税引き上げはやむを得ない」と明記し、日本経団連と経済同友会は、社会保障費削減を意味する「財政健全化」と消費税増税に向けた「税と社会保障の一体改革」の着実な遂行を要求しました。
この危険な動きに警戒を強めなければなりません。
日本共産党は、復興財源を確保するために、2011年度予算の抜本的な組み替えとともに、大企業の内部留保を活用するよう提案してきました。
法人税減税や証券優遇税制延長の中止、原発の推進予算、不要不急の公共事業、米軍への「思いやり予算」の中止を主張し、さらに必要となる財源は、大企業に「復興国債」の引き受けを要請するなどして、244兆円にのぼる内部留保を活用するよう提起しています。
消費税増税は、被災者の生活再建・地域経済復興の大きな障害にもなり、断じて容認できません。
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