奮戦記
【11.02.06】柳沢氏が主張する消費税率15%になったら
民主党・菅内閣が、「社会保障・税一体改革」を議論する「集中検討会議」の有識者メンバーに起用した柳沢伯夫氏は、自民党時代には党税制調査会長、厚生労働大臣を歴任しました。
与謝野馨経済財政担当大臣と同様、消費税増税による財政再建論者として知られています。
1月31日の「毎日新聞」インタビューでは、次のように「消費税15%」を主張しています。
――「自民党の研究会で07年秋に「少なくとも10%への引き上げが必要」との報告書をまとめた。しかし、この試算はリーマン・ショック前の経済状態が前提。今では(税収の見積もりなど)根幹が破綻している。仮に、今の経済状況で試算し直せば、消費税率を15%近くに上げなければ、つじつまが合わないはずだ」と。
消費税率を、いまの5%から15%に引き上げれば、どれだけの負担になるでしょう。
第一生命経済研究所の主席エコノミスト、永濱利廣氏の試算によると、「消費税が1%上がると、標準的な4人家族で年間3.4万円程度の負担増」になるそうです。
消費税率が10%になれば、16.5万円の負担増で、年間支払額は34万6000円に上り、税率15%になれば、いまより約24万円の負担増、年間の支払額は約52万円にものぼります。こんな負担に耐えられるでしょうか。
それは、低所得者の生活を直撃し個人消費はますます冷え込み、中小企業の売り上げも減少して消費税を転嫁できない業者が続出します。
まさに、暮らしと営業を破壊する増税となり、景気低迷で税収が減少、財政再建の妨げにもなりかねません。
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