奮戦記
【11.01.22】「思いやり予算」――ずれているのは「呼称」ではない
前原外務大臣と米国のルース駐日大使は、昨日、2011年度から15年度までの在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)特別協定に署名しました。
総額を現行水準(10年度予算額は1881億円)で5年間維持するという屈辱的なものです。
前原外務大臣は、日本側負担について「もはや『思いやり予算』という言葉は適当ではない。国益に資する戦略的な判断だという点から、思いやりという言葉はずれている」と述べました。
とんでもない発言です。
もともと、1978年6月、時の防衛庁長官・金丸信氏が、在日米軍基地で働く日本人従業員の給与の一部を日本側が負担すると決めたことから始まったものです。
日米地位協定の枠を超える法的根拠のない負担なので、金丸氏が「思いやりの立場で対処すべき」などと述べたため「思いやり予算」と呼ばれるようになりました。
開始当初から現在まで、日本が負担した総額は3兆円超に及び、日本は「世界一気前のいい同盟国」と言われてきました。
ずれているのは呼称ではありません。国民の目線から見て、負担すること自体「ずれている」のです。
このような予算は、直ちに全廃すべきです。
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