奮戦記
【10.11.17】GDP速報――幻の「内需主導」ではないか
7〜9月期の国内総生産(GDP)速報によると、前期と比べた実質成長率は0・9%増、年率換算では3・9%増となりました。
「外需」は横ばいでしたが、「エコカー補助金」の終了やたばこ増税を前にした駆け込み需要、猛暑の消費刺激効果などで「内需」が伸び、全体の成長率を押し上げたかたちです。
しかしこれは、一時的に民間消費が伸びただけで、基本的な傾向が変わったわけではありません。幻の「内需主導」というべきです。
むしろ、消費を押し上げた一時的な要因がなくなった後は、一気に冷え込む反動が懸念されます。
一方で、大企業は5年連続で過去最高益を更新しており、20年前の「バブル」期を上回っています。
賃金や設備投資には回さず、余った資金をため込んでいるからです。
大企業を応援すれば経済が良くなり、やがて国民の暮らしも良くなるという従来型発想の根本的な転換が必要です。
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