奮戦記
【10.03.02】財金委で予算関連の国税法案等について討論
財務金融委員会で、所得税等改正案など3法案にたいする討論をおこないました。その要旨は以下の通りです。
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日本共産党を代表して、所得税法等の一部を改正する法律案および平成22年度公債特例等法案の2法案に反対、租税特別措置透明化法案には賛成の立場で討論をおこないます。
所得税法等改正案に反対する第一の理由は、大企業・大資産家優遇措置に手をつけず、消費税増税路線を温存させているからであります。
これまで自民・公明政権は、大企業・大資産家に減税措置を繰り返す一方、国民には、定率減税の廃止などの増税や社会保険料の負担増など、合わせて13兆円にもおよぶ国民負担を強いてきました。
その結果、大企業の内部には多大な内部留保金が貯められ、深刻な格差が社会問題化する事態となりました。
このような不公平な税制を改めることを、国民は求めています。にもかかわらず本法案で、大企業優遇の研究開発減税特別措置の延長を決め、証券税制の優遇税率の是正をおこないませんでした。
そのほか、住宅取得を促進するための贈与税特別措置を500万円から1500万円に引き上げることなど、資産のある人に恩恵が多い措置を盛り込んでいます。
また、4年間は消費税は増税しないといいながら、消費税増税にレールを敷く所得税法附則104条はそのままです。
第二の理由は、扶養控除および特定扶養控除の上乗せの廃止の問題です。子ども手当の支給は、2010年度の月額13,000円しか本予算案で決められておらず、月額26,000円についての保証はありません。
にもかかわらず、所得税・住民税の扶養控除等の廃止による増税を恒久措置として決めています。このままでは、子ども手当の給付よりの負担増の方が多い世帯が生まれてしまいます。それを是正する具体策は何も示されませんでした。
その他、滞納の罰則の強化など納税者の権利が後退しかねない内容も含まれています。中小企業対策で賛成できる内容も盛り込まれていますが、法律案全体に対しては上記の理由から反対いたします。
2010年度予算は、戦後最高の赤字国債の発行を前提としていますが、軍事費の削減や大企業資産家優遇税制の改正には全く手をつけていません。二つの聖域に踏み込む財政の転換もせず、国民に膨大な借金のツケを回す本公債特例法案には、賛成できません。
最後に、租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律案です。本法案は、恩恵を受けている企業名は公表しないなど民主党が過去に提出してきた法案よりも後退していると見られる点もありますが、租税特別措置の実態を調査し、国会で明らかにすることで租税特別措置の透明化を促進するものであり、賛成します。
以上で、討論といたします。
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