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奮戦記

【09.07.05】最悪の雇用統計が示すもの――大企業の雇用削減

   景気が底を打ったという観測が流れていますが、国民の暮らしとりわけ雇用には、そのような兆候はいっさいありません。

 総務省が発表した労働力調査によると、5月の完全失業率は5.2%で、前月比0.2ポイント上昇しています。
 また、厚生労働省が日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月を0.02ポイント下回る0.44倍で、1963年1月の調査開始以来の最低を更新し、正社員のばあいは0.24倍でした。
 雇用の先行指標とされる新規求人数も、前年同月比34.5%減と29カ月連続で減少しました。
 完全失業者数は前年同月比77万人増の347万人、就業者数は136万人減の6342万人でした。

   このように、雇用統計指標のどれをとっても軒並み統計史上、最悪の水準となっています。

 大企業が、派遣切りなど雇用削減を続け、働く者にすべてのしわ寄せを押し付けている証拠です。
 その一方で、政府の『労働経済白書』(2009年版)によると、日本の大企業では、利益剰余金が、2000年度の88兆円から07年度の135兆円に増えるなど、内部留保が増加しています。
 そのごく一部を回すだけで、雇用不安は解消できるのです。

 

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