奮戦記
【09.03.01】下請企業に負担させた消費税の還付を大企業が懐に
私は、2月26日の財務金融委員会で、下請企業に消費税を負担させながら、その還付を受け懐に入れている大企業の問題をとりあげました。
消費税は、日本の大企業が自動車やテレビを外国に売るさい、外国からは消費税をもらえないという理由で、輸出の際の消費税分を輸出企業に還付するという仕組みになっています。
大企業は、例えば自動車をつくる場合、2万点ともいわれる膨大な部品が必要です。その部品を、下請、孫請など広大な下請業者から調達しています。
その際、下請に支払う単価のなかに当然、消費税が含まれます。
ところが実際には、大企業・親企業の方が力が強いため、「消費税分はそちらで負担してくれ。こっちに回さないでくれよ」などと、下請にその負担を押しつけています。
しかし、輸出をした大企業には、莫大な還付をしています。
こうなると、他人に払わせた消費税分の一部の還付をみずから受けるということになります。
大企業には、寝ていてもお金が転がり込んでいるようなシステムです。
私は、大手企業が受け取っている金額はいくらかとききました、
財務省は、売り上げが10億円を超えている法人の平成19年度分の消費税の還付税額は2兆4602億9400万円と答えました。
同年の還付金額は、2兆7521億3300万円ですから、大企業に還付されているのはその9割ということになります。
例えばトヨタ自動車は、年間の還付金額が3219億円です。
ソニー1587億円、本田技研1200億円、日産自動車
1035億円、キヤノン990億円、マツダ803億円、松下電器産業(パナソニック)735億円、東芝706億円、三菱自動車工業657億円、スズキ518億円となっています。
この10社だけでも、1兆円を超える膨大な消費税の還付が行われています。
与謝野財務大臣は「消費税分だけまけろというのは、いかにもお行儀の悪い話でございまして、これは、実は税の名前を使った値引き交渉であって、やはり下請にいろいろなことのしわ寄せをしているという典型的な例であると思います。……消費税の名をかりた値引き交渉というのはやはりやってはいけないことだ」と答えました。
しかし、やってはいけないことが、堂々とまかり通っているのです。
今後とも、この問題は厳しく追及していくつもりです。
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