奮戦記
【08.08.13】イラク戦争が地球温暖化の大きな要因となっている
米国の非政府組織(NGO)オイル・チェンジ・インターナショナル(OCI)の調査によると、2003年3月以降の米軍主導のイラク戦争によって二酸化炭素(CO2)排出量は、少なくとも1億4100万トンに達するそうです(「しんぶん赤旗」報道8月6日付)。
これは、世界の最貧国50カ国の年間排出量の総計に匹敵します。
戦争が、平和を破壊するだけでなく、地球温暖化の大きな要因ともなっていることを示しています。
軍事活動によるガス排出を規制の対象にすることは、当然のことです。
このことは、1997年に採択された京都議定書づくりでも大きな論点の一つとなりました(同上、坂口明氏のコラム)。
ところが、同議定書が米軍の手足を縛る国際協定となることを恐れたアメリカ政府は、軍事活動が規制対象から除外されるよう働きかけました。
その結果、京都会議(COP3)で、規制対象から(1)航空機・船舶燃料(バンカー油)(2)国連憲章に沿った多国間軍事行動―が除外されるようになったのです。
アメリカのキンブル代表は記者会見で、米国防総省と協力し達成されたと語ったといいます。
そのため、京都議定書のもとでは、規制対象とされているのは各国軍の基地や施設などから排出されるガスだけです。
しかし、本格的な対策をとるには航空機や船舶からの排出も規制対象にすべきであり、その方向で軍事活動を規制すべきです。
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