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奮戦記

【08.05.13】衆議院本会議で討論、財金委では法案質疑をおこないました

   午後1時から開かれた衆議院本会議で、私は、日本共産党を代表し道路財源特例法改正案に関し両院協議会をもとめる動議に賛成の討論を行いました。

 政府与党は、4月30日に、ガソリン税などの暫定税率を復活させる租税特別措置法案を、参議院が審議をつづけようとしているにもかかわらず、参院が否決したとみなす議決をおこない、無理やり法案を参議院から取りあげて、衆議院で3分の2以上の多数で再議決し強行成立させました。
 この強引なやり方に、世論のきびしい批判が広がりました。

   ところが今度は、昨日参議院が否決した道路財源特例法案を衆議院で再議決し、ふたたび強引に成立させたのです。
 数の力で、次々と悪法の成立を強行する福田内閣と与党に断固抗議しました。

 憲法59条1項は、法律は、衆参両院で可決したときに成立することを原則としています。
 それは、衆参二つの院で審議することによって、法案審議を深めその問題点を国民に明らかにする慎重審議を保障するためです。

 同時に、議員の選挙方法や時期が異なる両院で審議することによって、国民の意思を多面的に反映させようとするためです。
 したがって、衆議院で可決したものについて参議院がそれと異なる議決をしたときは、その意思を尊重し、慎重に対応すべきです。
 そのため、憲法59条3項にもとづき、両院協議会の開催をもとめるのは、当然の筋道なのです。

 道路財源特例法改正案に関し両院協議会をもとめる動議にたいする賛成討論は、別項をご覧下さい。

財金委で質疑――金商法が改正されたら、個人や自治体がハイリスクのプロ向け証券市場に巻き込まれる危険が強まる

   今日、衆議院の財務金融委員会で、金融商品取引法(金商法)改正案の審議が行われました。
 法案の改正で、プロの投資家に参加者を限定し上場条件を緩くするプロ向けの証券市場が創設されます。
 先行してプロ向け市場を開設したロンドン証券取引所では、不正行為があいつぎ「まるでカジノだ」との批判が証券業関係者からも起こっています。

 金商法では、地方自治体はプロの投資家として扱われます。

   私は、地方自治体に「(プロ向け市場に上場が期待される)ほとんど開示情報がない海外の企業や新興企業の業績や将来リスクを判断する能力があるのか」と質問しました。

 渡辺善美金融担当大臣は、「知識、経験、資産状況からプロ投資家に分類された」と答弁し、能力の有無について言及しませんでした。
 私は、一般的に「自治体にはプロ投資家も情報もないし、資金の原資は公金だ。そのような自治体をプロ向け市場へ誘導するのは、あまりにも無責任ではないか」と、ずさんな制度のあり方を批判しました。

   さらに私は、「一般投資家もプロ向け市場に巻き込まれる」と指摘しました。
 私は、プロ向け市場の取引では一般投資家の直接参加や商品の転売を禁止しているにもかかわらず、投資信託やファンドを通せば特別な規制なく一般投資家に商品を販売できる“抜け道の仕組み”を指摘しました。
 渡辺大臣は、「(投資信託等の売買だと、一般投資家は)自分で投資判断をする必要はない」「自信のない自治体等は一般投資家になればいい」などと無責任な答弁に終始しました。
 私は、このままで実施すれば「相当の金融被害が広がる」「消費者保護が不十分な中で、このような規制緩和だけをどんどん進めるべきでない」と主張しました。

 委員会では、与党議員からも「法人を通して一般の個人がプロ向け市場に巻き込まれる」との指摘が起こるなど、プロ向け市場の参加資格に関する問題の批判が相次ぎました。

道路財源特例法改正案に関し両院協議会を求める動議に対する賛成討論

   私は、日本共産党を代表して、道路財源特例法改正案に関し両院協議会をもとめる動議に賛成の討論を行います。

 政府与党、自民・公明両党は、さる四月三〇日、ガソリン税などの暫定税率を復活させる租税特別措置法案について、参議院が審議をつづけようとしているにもかかわらず、参院が否決したとみなす議決をおこない無理やり法案を取りあげて、衆議院の3分の2以上の多数で再議決し強行成立させ、世論のきびしい批判をあびたのであります。

 にもかかわらず、今度は、昨日、参議院が否決した道路財源特例法案を衆議院で再議決し成立させようとしています。一度ならず二度、三度と、問答無用とばかりに、数の力で法案の成立を強行する暴挙をくりかえす、福田内閣と与党に断固として抗議するものであります。

 憲法59条1項は、法律は、衆参両院で可決したときに成立することを原則としております。
 それは、衆参二つの院で審議することによって、法案審議を深めその問題点を国民に明らかにする慎重審議を保障しようというものであり、同時に、議員の選挙方法や時期が異なる両院で審議することによって、国民の意思を多元的に反映させようという精神に立脚したものであります。
 したがって、衆議院で可決したものについて参議院がそれと異なる議決をしたときは、その意思を尊重し、慎重に対応すべきであります。そのため、憲法59条3項にもとづき両院協議会の開催をもとめるのは、当然の筋道であります。
 ところが、政府与党は、参議院が否決するや直ちに、再議決によって成立をはかるという、きわめて乱暴なやり方をとろうとしています。参議院の結論を一顧だにせず、再議決することは、まさに数の横暴であり、議会制民主主義をふみにじるものといわねばなりません。

 そもそも、道路財源特例法改正案を再議決し成立させることに、多くの国民は批判の声をあげています。世論調査では、今後10年間も道路特定財源制度を維持することに反対する人が7割を超えているのであります。この世論に反して再議決するなど断じてみとめられません。
 しかも、本特例法改正案は「〇九年度から一般財源化」という福田総理の方針と根本的に矛盾するものです。道路特定財源は、この3月末に期限切れで失効したのであり、再議決をやめれば、特定財源は復活せず、そのまま一般財源化できるのであります。「一〇年間」の法律をとおしながら、「一年かぎり」だというのは、まったくの詭弁であります。

   政府は、本日の「閣議決定」に「道路特定財源制度の規定は〇九年度から適用されない」という文言を盛り込むことで、来年度からの一般財源化の法改正を担保するといっています。いったい国会の議決によってのみ成立する法律を閣議決定で限定することができるというのですか、まったくの暴論であります。

 道路財源特例法改正案の再議決は、そのやり方においても、世論からみても、総理方針に根本的に矛盾するという点からいっても、どこからみても、一片の道理もありません。

 政府与党が本当に来年度から一般財源化し、特定財源は一年限りにするというなら、いま、まさに両院協議会を開催し、その場に修正案を提起するべきではありませんか。
 それすらやらないのはなぜなのか。
 重大なことは、一般財源化を口にする一方で、「真に必要と判断される道路整備」はこれまでどおり推進していく、「一般財源化」されても道路予算は優先的に確保すると言う声が、自民党から聞こえてくることであります。
 これでは「一般財源化」は形だけになるではありませんか、国民を愚弄するものといわねばなりません。

 いま、大事なことは、道路特定財源を一般財源化して、福祉にも医療にも教育にも生活道路にも使えるようにすることであります。はじめに財源ありきで、際限なく高速道路建設をつくりつづける道路政策を根本的に改めることであります。
 そのため、両院協議会を開催し、一般財源化のための国会議論を継続しふかめることがもとめられているのであります。
 以上、両院協議会の開催に賛成する討論を終わります。

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