奮戦記
【08.02.06】参議院で補正予算案否決。議運委で同意人事の意見表明
今日、2007年度補正予算は、参院で否決されました。
その後、両院協議会が開かれましたが、成案を得ることができませんでした。
そこで、憲法60条2項の衆院優越の規定によって、補正予算案が成立しました。
両院協議会が開催されたのは、昨年9月の首相指名選挙以来です。
衆院優越の規定に基づく補正予算成立は1993年以来15年ぶりとなりました。
この補正予算成立を受けて、明日から衆院予算委員会で2008年度予算案の実質審議に入ることになります。
衆院議運委員会で「国会同意人事」について意見表明
今日は、国会同意人事の採決がおこなわれました。
運輸審議会委員として島村勝巳・日本通運健康保険組合理事長、労働保険審査会委員として弁護士の鬼丸かおる氏の2人をあてる政府人事案が提案され、衆参両院の全会派賛成で同意しました。
私が、議院運営委員会で発言した内容は、以下の通りです。
同意人事について意見をのべます。
「国会同意人事」と、ひとくくりにされていますが、その内容は、さまざまであります。
◇内閣から独立した機関である検査官や人事官、◇通貨金融の最高意思決定機関である日銀総裁・政策委員、◇独立行政委員会である公正取引委員会や国家公安委員会、などとともに、◇国家行政組織法8条にもとづくいわゆる審議会があり、設置根拠はそれぞれ異なっています。
各審議会の職務をみると、重要政策事項や行政決定にあたっての調査審議・答申・勧告などおこなうもの、また許認可の事前審査、行政処分への不服審査などをおこなうもの、あっせん・調停・仲裁の役割をもつものなどであります。
同意人事は、審議会・審査会のそれぞれの任務と役割にてらして相応しい人選かどうか、国民の立場にたって職務を遂行していく人事かどうか、が問われなければなりません。
同時に、それぞれの機関・審議会のあり方の見直しが求められています。
会計検査院などはいっそうの機能強化が求められます。その一方で、審議会の存在、必要性そのものを検討し抜本改革が求められるものも少なくありません。
今回、議題となった運輸審議会についていえば、鉄道やバス運賃の値上げ申請に際し、運輸審議会が事業者の事業計画などを中立的・専門的立場から検討し、公聴会も開催して、値上げの適否について意見を述べる仕組み自体は、運輸事業の公共性と公平・公正の確保や、利用者保護の上で、一定の意義をもつものです。それを、今の運輸審議会で行なうのが適切なのかどうかは、改めて検討すべきです。
現実の運輸審議会は、国交省の決定にお墨付きを与える形式的な役割しか果たしていないのではないでしょうか。また、この10年間の運輸事業の規制緩和・自由化政策により、国交大臣の許認可事項自体が減っています。にもかかわらず、高い報酬で4人の常勤委員をおくことが必要なのでしょうか。
この際、運輸審議会については、今後の根本見直しを提起しておきたいと考えます。
なお、今回の同意人事2件については、とくに問題はありません。
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