奮戦記
【07.11.18】「市町村消防の広域化に関する質問主意書」提出しました
市町村消防の広域化に関する質問主意書」を11月16日(金)に提出しました。
昨年6月施行された「改正」消防組織法にもとづいて市町村消防の広域化がすすめられていますが、このなかで自治体消防の形骸化や消防本来のあり方に反する事態があらわれているからです。
東海各地でも、中小規模の消防本部を廃止し「全県一元化の統合案を含む7つの組み合わせ案が浮上」(三重)しているとか、「現在37ある消防本部を4分の1の9つに大幅に削減して、山間部から臨海部までの広大な地域を一つの消防本部に集約する枠組み」(愛知)ができるなど、各地で広域化・集約化が進行しています。
この計画に対して、「いま以上に広域になると装備が充実するよりも対応力が低下するのではないか」「自主的というが市町村レベルでの自主的検討は行われているのか」など、批判の声が相次いでいます。
そこで、「質問主意書」では、愛知、三重、岐阜など東海各県の消防現場の実情をふまえて福田内閣に、以下の点をただしています。
第1、「強制はしない」との政府答弁の趣旨からも、広域化の決定は、本来的に市町村の自主的判断に委ねられているものではないか。
第2、2012年度までに広域化を実施しなかった市町村は、ペナルティーや不利益な扱いを受けることはないか。
第3、期間内に広域化を実現しなかった市町村が、その後広域化を進めようとする場合、国・都道府県からの援助を受ける際に差別や不利益をこうむることはないか。
これらの質問を通じて、私は「強制的でなく市町村消防の原則に沿って行われるべきである」との立場を明確にしています。
また、消防施設の整備・充実、深刻となっている職員不足問題についても言及しました。
たとえば、実際の人員や装備などに変化はなくても、広域化によって数字上「消防力が向上」するようにみえるからくりを指摘しています。
さらに、消防ポンプ自動車への搭乗人員が「1台につき5人」が原則とされているにも関わらず、各地で「3人乗務体制」のまま出動させられている状況があることを告発しました。
そのうえで、迅速な消火活動と消防隊員の安全を守るうえでも国が自ら定めた「整備指針」を堅持し実行することの重要性を指摘し、国の基本姿勢と具体的な諸施策についてただしています。
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