奮戦記
【07.06.04】消えた年金―自民党のチラシ「1年で解消」は“勇み足”?
消えた年金問題で国民の怒りが沸騰したため、自民党は“火消し”に躍起となっています。
安倍首相は「不明年金5000万件の照合を1年以内に終える」と大見得を切りました。
慌ててつくった自民党のチラシには、基礎年金番号と未統合の約5000万件の年金記録を1年間でなくすとし、グラフまで載せています。
しかしこれは、単純計算で1日当たり約13万7000件もの特定が必要となります。ほんとうに可能なのでしょうか。
「産経新聞」でさえ、こう書いています。
――「5000万件には社保庁の入力ミスや氏名の読み間違い、生年月日のないものも多数含まれており、年金受給者や加入者の記録とのチェックには新システム開発が必要だ。また、特定には最終的に手書きの年金台帳などと照合せざるを得ず、これも含めると10年はかかると見られる」。
同記事には、「解消1年、土台無理!? 自民チラシ勇み足」という見出しが付けられています。
安倍首相の言う通り1年以内にできなければ、新たな責任問題に発展する可能性があります。