ワシントンの山崎伸治「赤旗」特派員によりますと、米国カリフォルニア州の議会上院が１３日、ブッシュ政権のイラク増派計画に反対し連邦議会に対して増派への支出を禁止する法律の制定を求める上下両院合同決議を賛成多数で可決したそうです。

　決議は、３５７０億ドルをイラクで支出する一方、米国内の教育や医療、住宅その他の社会サービスが削減され、世論調査で多数の米国民が増派に反対していると指摘しています。

　そのうえで、大統領と連邦議会に対し「イラクへの関与を拡大したり兵力を増やしたりしない」よう要求しています。

　さらに大統領にたいして、「最低限、イラク増派について連邦議会から明確な承認を得る」こと、連邦議会には「大統領が議会から承認を得ない限り、増派への支出を禁止するという法律を制定する」ことを求めています。

　米中西部のアイオワ州議会では、上下両院それぞれにたいして、イラク増派に反対し費用の支出禁止を求める決議案が提出されました。

　このような新しい動きが強まっているさなか、米政府はイラク軍９万人を動員して掃討作戦を開始したと伝えられています。

　イラクのマリキ首相は、首都バグダッドでの武装勢力掃討作戦を開始したと宣言しました。イラク政府が、公式に同作戦開始を認めたのは初めてです。

　これは、ブッシュ米政権が発表したイラク新政策に基づくものです。――泥沼化が、ますます深刻化するものと言わなければなりません。