奮戦記
【07.02.17】具合悪いところがあるのに医療機関に行かなかった人
経済力によって、命と健康にも大きな格差が生まれていることが、あらためて浮き彫りになりました。
民間研究機関の日本医療政策機構(代表理事・黒川清前日本学術会議会長)が、医療と所得をテーマに実施した世論調査結果でわかりました。
それによると、具合が悪いのに医療機関の受診を控えた経験がある人の割合は、低所得層の方が高所得層より2・5倍も高く、医療費に不安を持つ低所得層は、高所得層の2・3倍になっており、医療における格差が浮き彫りになっています。
この調査は、1月に、無作為抽出した全国の20歳以上の男女4000人に調査票を郵送しておこなわれたものです。
回答者のうち所得が分かった約1100人を、年間世帯収入800万円以上で貯蓄2000万円以上の高所得層、年間世帯収入300万円未満で貯蓄300万円未満の低所得層、それ以外の中間層に分けて分析しました。
「深刻な病気にかかったときに医療費を払えない」と不安を持つ人は、高所得層で36%、中間層で74%、低所得層では84%となっています。
過去1年以内に「具合が悪いところがあるのに医療機関に行かなかったことがある」は、高所得層で16%、中間層で25%、低所得層では40%となっています。