奮戦記
【06.11.26】契約社員の正社員化を否定して何が再チャレンジか!
報道によると、契約社員などの「有期雇用者」の正社員化について検討してきた厚生労働省は、来年の通常国会に提出予定の労働契約法の素案から、正社員化を促す規定を削除したそうです(「朝日」11月25日付)。
とんでもない話ですね。
これは財界が「業務の繁閑に対応するために有期雇用は不可欠」と強く反発しているためだというのです。
フリーター、契約社員、派遣社員などの有期雇用者については、正社員と同じように働いていたのに、突然、企業の都合で「契約期間満了」として退職させられてしまう「雇い止め」が重大問題となってきました。
厚労省が今年6月にまとめた労働契約法案の中間報告では、契約更新が3回を超えたり、雇用期間が通算1年を超えた場合、本人が希望すれば「正社員への優先的な応募の機会を与えなければならない」としていました。 ――当然のことです。
これに対して、財界側がさまざまな理屈を付けて反発していました。
その圧力に屈した厚生労働省が、今週28日(火)に開かれる労働政策審議会に示す素案では、この規定を削除し、「不必要に短期の有期労働契約を反復更新しないよう配慮する」との表現にとどめるそうです。
契約社員を正社員化する規定を削除し“勝ち組”と“負け組”を固定化して、何が「再チャレンジ」か! と言いたくなります。