奮戦記
【06.10.21】経団連会長企業が法令違反で“法律の方が悪い”?
あきれました。――財界トップが会長をしている企業が法令違反を犯したうえ、“法律の方が悪い”と居直りました。
18日に公表された経済財政諮問会議の議事録によると、偽装請負を告発されたキヤノン会長の御手洗冨士夫・日本経団連会長が、「請負法制に無理がありすぎる」「これをぜひもう一度見直してほしい」と発言したのです。
請負は、製造会社が一年以上継続して使っても、派遣のように直接雇用を申し入れる義務はありません。しかも、労働安全衛生の責任も負わずにすみます。そのかわり製造業者は、請負労働者に指揮・命令できません。
そのため、大手メーカーは、指揮・命令が必要な製造現場で違法を承知で請負をうことが多く、それが「偽装請負」として社会問題化しているのです。
請負だけではありません。御手洗会長は、労働者派遣法についても「3年たったら正社員にしろと硬直的にすると、たちまち日本のコストは硬直的になってしまう」と言って、現行法の「見直し」を要求しています。
現行の派遣法では、派遣労働者を3年間(製造業では1年)続けて使ったら、使用者側が労働者に直接雇用を申し入れる義務を負います。それを骨抜きにしろと言うのです。
財界代表が、政府の政策決定過程に直接のり込んで、言いたい放題・やりたい放題ではありませんか! ほんとうに許せませんね。