奮戦記
【06.08.13】「北海道新聞」が批判的社説「検証・小泉政権」を連載
私はいま、夏休みで北海道に来ています。注目したのは、この3日間連続で「北海道新聞」が、批判的な社説「検証・小泉政権」を掲げていることです。
たとえば、小泉政権の手法についてこう述べています。
――国民にとって深刻なのは、この五年で政治が極めて軽く、粗雑になってしまったことではないだろうか。
たとえ立場が違っても、緻密(ちみつ)に議論を重ねて言葉と論理を大事にする。そして国民にきちんと説明する。政治にはそれが欠かせない。
ところが小泉首相から、異論に耳を貸す姿勢はうかがえない。首相の歯切れのいい言葉や勢いに押されて、政治がムード的なものにもなった。
記憶に残る年金問題での「人生いろいろ」発言など、開き直りや詭弁(きべん)・強弁で議論を拒んで平然とする。
最近では靖国神社参拝をめぐり、A級戦犯の合祀(ごうし)問題が問われているのに「戦没者に敬意と感謝の気持ちを表すことはいいことか、悪いことか」と論理をすり替える。
自衛隊の海外派遣も「常識」で片付ける。イラクに派遣した陸上自衛隊の多国籍軍参加を、国民への表明も国会論議も経ないまま、真っ先にブッシュ米大統領に表明するなど、憲法の一線さえ越えかねないことも平気で行う。
政治への信頼を壊しかねない危うさを残した。
――なかなか、辛辣であり、かつ正鵠を射た主張ですね。