奮戦記
【05.12.07】大企業143社の“ため込み利益”は204兆円に!
驚きました。――大企業は、表に出る利益だけでなく、内部にため込んだ利益も巨額にのぼっていることが明らかになりました。
全労連(全国労働組合総連合)と労働総研(労働運動総合研究所)が発表しました。
全労連と労働総研が発表した『2006年国民春闘白書』によると、トヨタ自動車など主要な大企業143社(銀行、証券除く)のため込み利益(連結内部留保)は、1年間で21兆円も積み増し、204兆円にのぼっています。
内部留保というのは、企業がため込んだ隠し利益を含むさまざまなもうけのことです。
全労連は、「連結剰余金」「資本準備金」「退職給付引当金」「長期負債性引当金」の四つの合計額を連結内部留保としています。
国の予算が約80兆円ですから、その約2.5倍もの規模になります。
トヨタ自動車の今年3月期の連結経常利益は1兆7546億円です。その連結内部留保は、10兆3613億円とトップです。
この間、労働者は、リストラ・首切りと正規から非正規への置き換えで、常用雇用労働者は124万人も減少しました。
現金給与総額は、年間で25万円の減収となり、勤労世帯の実収入も年間37万円減りました。
そのため『白書』は、「内部留保は、低賃金と長時間過密労働による労働者からの搾取、下請単価切り下げなどの中小企業いじめによる収奪などの結果にほかならない」と指摘しています。
このようなため込み利益は、労働者や社会にきちんと還元すべきではないでしょうか。