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奮戦記

【05.06.05】ニートの“高齢化”で日本経済は基幹労働力を失った

写真 高校や大学を卒業後も、就職や進学もしないニート(NEET)と呼ばれる若年層や若年失業者に、高齢化問題の波が押し寄せていると言われます。

 総務省の労働力調査によると、2年以上の長期失業男性は、今年1−3月期で46万人になっています。このうちの約33%にあたる15万人が25歳−34歳です。

 特に、男性で2年以上の失業状態が続いていたり、家事も通学もしない層が目立ち始めているようです。

写真 今年1−3月期の集計では、非労働力人口のうち、家事も通学もしていない男性は983万人で、5年前に比べて27・1%増えています。

 25−34歳の年齢層も40万人含まれています。この層は5年前より実に44・4%も増えており、突出しています。

 厚労省は「働く意欲のない人が急増すると、日本経済の成長が鈍る。損失は甚大だ」と危機感を募らせているそうです。

 問題は「意欲がない」ということで片付けられる問題ではありません。

写真 最大の問題は、大企業のリストラ・新規採用抑制などで若者が就職できる環境が失われていることではないでしょうか。

 私は、1987年に『おしよせる大失業――財界の21世紀戦略と産業空洞化』という本を書いたことがあります。

 その当時、経済企画庁のレポートがこう書いていました。――「仮に150万人の若者が内部労働市場に参入できないとすれば、日本経済はその150万人分の基幹労働力をそのまま失ってしまうことになる」。

 まさに、現状はこの通りになっているのではないでしょうか。政府の無策ぶりを示しています。



…にゃん

写真

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