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奮戦記

【05.03.28】世銀の総裁にアメリカのネオコン代表はふさわしくない

 今日の夕刊(「日経新聞」)によると、イギリスの大学などで開発研究に携わる学者ら約300人が、28日付のイギリス紙フィナンシャル・タイムズに、ウォフォウィッツ米国防副長官の世界銀行総裁起用に反対する声明を発表したそうです。

 その理由として、(1)開発に取り組んだ経験に乏しい、(2)米国の一方的外交を率いており、国際機関のトップとしてふさわしくない――などをあげています。

 そのうえで、イギリスのブレア首相を含むEU首脳や市民らに、ウォルフォウィッツ氏の起用に反対するよう呼びかけたそうです。

 いまのウォルフェンソン世界銀行総裁の後任に、ウォルフォウィッツ米国防副長官を擁立することを発表したのは、ブッシュ米大統領でした(3月16日)。

 ウォルフォウィッツ米国防副長官は、新保守主義派(ネオコン)の代表格といわれ、イラク戦争を主導したことで知られています。

 世界銀行総裁は、アメリカから起用するのが慣例となっており、理事会での承認が必要となります。
 しかし今回の人事は、ヨーロッパや発展途上国などから、強い反発を招いています。

 ロイターによると、これを強く意識したウルフォウィッツ米国防副長官はインドネシア紙に対し、指名が理事会で承認されれば「国際的な公僕」として仕え、世銀を利用して民主主義を説くようなことはしない、との考えを示したそうです。

 そのうえで、アフリカを中心に貧困問題対策に取り組むと強調ました。

 また、「184カ国が加盟する国際機関の総裁になるが、現在の職務以上に様々な人々に対して説明責任を果たす必要があることは、非常に認識している。世銀総裁の職務は、可能な限り最も効果的なコンセンサスを得ることである」と述べました。

 世銀はどうすすむのか? ――今後の動向が注目されます。



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