奮戦記
【05.03.17】イタリアがイラクから段階撤兵――問われる日本政府
一昨日、イタリアのベルルスコーニ首相が、イラクに派遣しているイタリア軍を段階的に撤退させるという方針を明らかにしました。
同首相は、国営テレビ番組で「イラクに派遣されている兵士の数を段階的に削減する。最初の削減は9月から始まるだろう。世論がそれを求めているからだ」と語りました。
これまでブッシュ米政権を後押ししてきた首相が、削減の時期を明言したのは初めてのことです。
3月4日、1カ月ぶりに武装勢力の拉致から解放された女性記者の乗った車を米軍が銃撃し、同乗していた情報部員が殺害された事件は、全世界に衝撃を与えました。
このことについて、同首相はアメリカに「最大限の調査」を求めることを表明し、「(事件は)重大な誤りだった。責任者をはっきりさせなければならない」と指摘しました。
米軍のイラク占領を支える「有志連合」が、大きく揺らいでいます。
これまで、イラクから撤退した国や撤退表明をする国は、増加の一途をたどり、イタリアを加えると、派兵した37カ国中18カ国となります。
こうなると、問われるのは日本政府の姿勢です。自衛隊の撤退を決断すべきは言うまでもありません。