奮戦記
【05.02.08】予算委で「政治とカネ」の問題について質問しました
今日は、予算委員会で集中審議がおこなわれました。テーマは「政治資金等について」(政治とカネ)です。
私は、日本歯科医師連盟から橋本龍太郎元首相への1億円ウラ金事件、公益法人と政治団体の峻別問題をとりあげました。
平成研の会計責任者であった滝川氏にたいする判決文は、こう書いています。
――「このような犯行が、与党(つまり自民党)所属の国会議員多数が加入する政治団体の収支報告書に関して行われたということで、その政治資金の流れについて国民に多大の疑惑を抱かせた」と。
問題なのは、受け取った人が自民党の元総裁・元総理大臣だったということです。
その場にいたとされる野中広務氏は自民党の元幹事長、青木幹雄氏は自民党の現在の参議院会長をつとめています。
日本の政治に大きな影響を及ぼしうる自民党の中心的な存在です。問題は、1億円ものカネをどのような目的で渡したのかということです。
私は、日歯連の臼田・内田両被告人に対する「冒頭陳述」を紹介しました。そこには、書いています。
――「被告人臼田は、平成13年5月ころ、今後日歯連盟から歯科医療政策の陳情などをするためには、自由民主党最大派閥である平成研の幹部との関係を修復しておく必要があると考え、その旨を平成研側に伝えたことから、被告人臼田らとA、B及びC(橋本氏ら)との会食が持たれることになった。そして、被告人臼田は、平成研の幹部との関係修復のため、この際多額の寄付をしておこうと考え、平成研に対する寄付の金額を1億円と決め、その準備を被告人内田に指示し、被告人内田は、平成13年7月2日、金額1億円の預金小切手を準備した」。
自民党のなかで発生した重大事件です。
小泉総理は、党の責任者として1億円を受け取った目的や使われ方について、きちんと調査すべきではないでしょうか。
しかし総理の答弁は、それにまともに答えるものではありませんでした。
自浄能力がないと言わざるをえません。
こうなると、国会の役割が重要です。
私は、真相を究明し政治的道義的責任を明らかにするため、1億円を受け取った本人である橋本元総理、現場にいた野中広務氏、青木幹雄氏、それに証人喚問に応じてもよいと言っている村岡兼造元官房長官、処理について相談を受けたとされる元宿事務局長、さらに平成研究会の元会計責任者の滝川氏、そして渡した側の日歯連の前臼田会長、内田会計責任者。――以上7人を証人として喚問するよう要求しました。
公益法人とその政治団体のあり方についてただしました
今度の事件は、公益法人とその政治団体のあり方について、根本的な問題を提起しています。
国から補助金などを受け取っている公益法人は政治献金できません。
総務大臣に確かめたところ、献金を行うと「不明朗な関係を生じさせる危険性がある」と答弁しました。
国民の税金を補助金などのかたちで受け取っている公益法人は、政治活動は自由だが、政治献金ができないことになっています。
その公益法人が政治団体をつくったら自由に献金できるということが問題なのです。
私は、パネルをしめして、公益法人の日本歯科医師会(日歯)が、日本歯科医師連盟(日歯連)という政治団体をつくって、自民党の資金管理団体である国民政治協会(国政協)に5年間で25億円の政治献金をしていることを紹介しました。
厚労大臣は、2つの団体を峻別しなければならないとして、その指導をやってきましたが、成果はあがったでしょうか。
1359法人を調査しましたが、375法人に問題がありました。そのうち改善が行われたのはわずか119法人、31.7%にすぎません。
私は、国民の税金を使って仕事をする会社・団体からの献金はもらわないという姿勢を確立すべきだとのべました。
また、企業・団体献金の禁止こそ、これらの不祥事の根を断ち切る根本的な保障だと主張しました。