アドレス(URL)を変更していますのでブックマークされている方は変更してください。
<< ホームへ戻る

奮戦記

【04.12.15】拉致事件の調査・解決を妨害する北朝鮮の特殊機関

写真 北朝鮮は、昨夜、横田めぐみさんのものとして提出していた遺骨の鑑定結果について言及し、「日本政府が故意にねつ造したものだ」などと開き直り、国民の怒りを広げています。

 北朝鮮外務省スポークスマンは、その談話のなかで「夫が自分の妻でもない別人の遺骨を渡したというのは想像すらできない」と主張しました。
 しかし、この「夫」なる人物は、現役の特殊機関工作員なのです。

 小泉首相は、北朝鮮の談話について「真意はどの辺にあるのか見極めなければならない」とのべました。
 細田博之官房長官は、今日午前の記者会見で「いちいちコメントする価値は見いだせない」と発言しました。

写真 昨日おこなわれた参院拉致問題特別委員会で、日本共産党の緒方靖夫参議院議員が質問しました。

 緒方議員は、「小泉首相再訪朝(5月22日)のさい、金正日氏(国防委員長)の『安否不明者の再調査を白紙に戻して徹底的に行う』という約束が果たされていないのではないか」とただしました。

 これにたいして細田博之官房長官は、「一国を代表する人が約束をし、その通りやっていないのだから、先方政府あるいは責任者にたいして強く事実を求めていく。これしかない」と答えています。

 また、緒方議員は、拉致問題の真相解明で北朝鮮の「特殊機関」が障害となっていることをとりあげました。

写真 たとえば、横田めぐみさんの「夫」とされるキム・チョルジュン氏が、現役の特殊機関工作員であることを理由に、DNA鑑定のための資料提供や写真撮影を拒みました。
 「特殊機関」がいかに調査に非協力的な存在であるかを示すものです。

 外務省の藪中アジア大洋州局長も、この「特殊機関」について「真実の追究に非常に大きな壁、難しさを提供している」とのべました。

 また、2002年の日朝首脳会談で、金正日氏が拉致実行犯として言及した特殊機関について「(現在も)存在している。廃止されたことはない」とのべました。

 このような特殊機関を相手に調査をする以上、これまでと同じやり方で協議を続けても前進はありません。
 拉致問題に正面からメスを入れることができる責任ある相手と強力な交渉を進めることが必要です。

写真 12月9日の党首会談で、日本共産党の志位和夫委員長が小泉首相に提起した「北朝鮮側の交渉担当者を、拉致問題の全ぼうを知り、問題解決に責任を負うことができ、権限を持った人物とする」ことを、北朝鮮側に断固要求しなければなりません。

 このように、交渉の仕掛けをかえて、事態の抜本的な打開をはかる必要があるのです。

 昨日の参院拉致特別委員会は、日本共産党を含む全会派共同提案の「北朝鮮による日本人拉致問題の解決促進に関する決議」を全会一致で可決しました。

 日本共産党の緒方靖夫議員は同決議採決に先立つ質疑のなかで、このように述べました。

写真 ――「拉致問題の解決のためには、交渉を強めることが最優先だという立場であり、決議案に『粘り強く協議を進める』ことが明記されたことは重要である」。

 ――「北朝鮮の出した『資料』が意図的な虚偽を疑わせるものであり、そこに拉致の実行にかかわった『特殊機関』が介在しているという重大問題があることが判明した新しい局面のもとでは、交渉による解決を成功させるためにも、今後の交渉の推移と、北朝鮮側の態度いかんによっては、経済制裁もとるべき選択肢の一つとなることがありえる」。

写真



写真

Share (facebook)

このページの先頭にもどる