奮戦記
【04.12.06】自衛隊幹部の改憲案づくりを「悪くない」と言う感覚!
今日、小泉首相は、陸上自衛隊の幹部が憲法改正案を自民党憲法改正案起草委員長の中谷元・元防衛庁長官に提出していた問題について、記者から聞かれました。
小泉さんは、「よく状況は分かりませんけど、専門家の意見をきくことは悪いことじゃありませんね」と語りました。
いったい、そんなことが言えるのでしょうか。自衛隊の幹部は、単なる「専門家」ではなく実力集団です。
軍部の独走で侵略戦争を推し進めた戦前の教訓から、政治が軍事に優先するという原則の下、実力集団である軍に対する政治統制のシステムである文民統制(シビリアンコントロール)がうたわれてきました。
中谷氏は、「個人的な政治家としての勉強ということもあって、親しい前からの友人に『ちょっと考えを教えてくれ』と依頼した」などと弁明してますが、そんな言い訳は通用しません。
日本共産党の市田忠義書記局長は、今日の記者会見で「自衛官の中立義務、憲法尊重の義務に違反する疑いが濃厚であり、事実関係を究明するべきだ」とのべました。
また、「中谷氏は、もと防衛庁長官であると同時に、自民党の憲法改正案起案委員長だ。与党の改憲案づくりに現職自衛官を巻き込もうとしていること自体、自民党がどのような改憲をねらっているかを雄弁に物語っている」と指摘しました。