奮戦記
【04.09.04】理由はどうあれ、こんなむごいやり方は許されない!
ロシア北オセチア共和国ベスランで、チェチェンのロシア軍撤退などを要求する武装集団が人質を取り、北オセチア学校を占拠していた事件は、ほんとうにむごい結末をもたらしました。
特殊部隊が突入し武装集団と銃撃戦となったこともあり、少なくとも250人が死亡、700人がケガをしたのです。
現場では、犠牲者をしのぶとともに、正確な情報がないことに対する抗議の集会が開かれています。
占拠されていた学校の敷地内では、遺体の運搬作業などが続けられています。
学校の地下室に武装グループ数人が立てこもっているとの情報も一部にあり、厳重な警戒が続いています。
ロシア大統領府によると、学校に立てこもる武装勢力は、南部チェチェン共和国での連邦軍の軍事行動の停止と撤退などを要求しているといいます。
犯人らは、国際テロ組織アルカイダとのつながりが指摘されるチェチェンのバサーエフ野戦司令官の一派だとの報道もあるようです。
チェチェン問題の背景にあるのは、チェチェンの人たちが旧ソ連のスターリン時代を通じて民族抑圧を受け、ソ連崩壊後も独立を認められずにきたことにたいする不満の蓄積です。
プーチン政権は、力の政策を中心にした強硬姿勢をまったく変えていません。そのことによって、かえって民族的な憎しみを拡大させているのです。
しかし、理由はどうあれ、少年少女を人質にとったり一般市民を殺傷するというやり方は、絶対に許されないことです。